(2022.11.13)
記事の概要
・R・J・パラシオの小説、Wonder(ワンダー)を原文で読みましたので、本の概要、あらすじ、英語の難易度などを書き記します。
・原文から一部引用して和訳しますので、洋書を読むかどうか判断する一助になれば幸いです。
・洋書を読んで感動する体験ができるとてもおすすめの一冊です。英文が平易で読みやすいのも良いです。
1.はじめに
R. J. Palacio(R・J・パラシオ)の小説、Wonder(ワンダー)の洋書を読みました。全体的に平易な英文で書かれた学園ものの感動作で、英語多読学習者には必読書だと思います。本記事では作品の概要、あらすじ、英語の難易度などをまとめます。また、原文を一部引用・和訳しますので、洋書にチャレンジするかどうかの判断材料にして頂ければ幸いです。
"Wonder" by R. J. Palacio
📖【読了】📘
英語多読におすすめの学園ものの感動作🏫アメリカのミドルスクールの雰囲気が良く分かる😀
英語も読みやすく、人物に感情移入しながら読めてとてもおすすめです👍https://t.co/uPz8LuNeTA#英語学習 #英語 #多読 #洋書 pic.twitter.com/7bWtNTOSNy— みっちー@英語学習ブロガー (@michi1009_t) November 3, 2022
2.本の概要|Wonder by R. J. Palacio (R・J・パラシオ)
題名:Wonder (邦題「ワンダー」)
著者:R. J. Palacio
出版社: Alfred A. Knopf
出版年:2012年
ページ数:310ページ
単語数:73,053語
・あらすじ~ネタバレはなしで
主人公オーガスト(August)は先天性口蓋破裂(Cleft Palate)という顔の病気を持つ10才の少年。度重なる手術の為、学校には通えずにいたが、親のすすめでミドルスクールに通うことになった。最初は卑屈でいじめられたオーガストだったが、家族や友人と色々な経験をし、乗り越えていく事で強く、明るくなっていく。
人間にとって本当に大切な事は何なのか考えさせられる作品。学園ものらしく、学校見学、授業の雰囲気、学校内のスクールカースト、ハロウィーン、課外授業などのイベントがイキイキと描かれており、アメリカの学校の雰囲気が良く分かる。
・洋書の英語難易度
R・J・パラシオのWonder(ワンダー)はとても読みやすいです。英語圏では対象年齢8~12歳と設定されていますが、大人が読んでも感動できる内容です。TOEICスコアで言ったら700点程度あればチャレンジできると思います。学園ものなので学生で英語を勉強している方にはもちろんですが、個人的には、社会人で独力で英語の勉強を継続している方にこそぜひ読んで欲しい一冊です。
少年たちの友情物語は大人も純粋な気持ちで楽しめ、学習を忘れてストーリーの世界に没入して楽しめます。まさに多読での英語学習に最適です。物語は基本的に登場人物の一人称視点で語られます。主人公のAugustの語りから始まりますが、妹が語る章もあれば、友人が語る章もあります。それぞれの語りが密接に絡み合いますが、平易な英語で書かれており、続きが気になってどんどん先を読みたくなります。
・本の感想~おすすめ度は星5/5つ中
R. J. PalacioのWonder(ワンダー)のおすすめ度は5点満点です。洋書多読定番の書で、評価も非常に高い一冊ですので期待を裏切りません。あらすじを読んで差支えがなければ迷わず読む事をおすすめします。
舞台のミドルスクールは日本で言う中学校に相当します。物語では学生時代に必ずあるクラスの中の友達派閥(スクールカースト)みたいなもののアメリカ版が描かれており、興味深いです。また、友達派閥間でのいざこざや、課外授業につきもののちょっとした事件、イベント事を通して新しい人気者が生まれたり友達間での力関係が変わったり、誰もが学生時代に体験するあるあるネタみたいなものが満載で、共感せずにはいられません。読後感はとてもさわやかで、読んで後悔のない物語です。多読界隈で有名な本ですので、必読です。
・多読に最適、おすすめな理由まとめ
Wonder(ワンダー)が英語多読におすすめな理由を以下にまとめます。
・1人称での語り。会話も多く平易で読みやすい英文。
・多くの人が共感できる学園もののストーリー。
・感動の友情、家族愛の物語。
・情景を思い浮かべながら読める(人物の見た目、アメリカの学校の授業の雰囲気)。
・人物の心情に共感しながら読める。
3.書籍から英文引用・和訳|Wonder by R. J. Palacio
本章ではR. J. PalacioのWonder(ワンダー)の洋書から原文を抜粋・和訳します。洋書にチャレンジしようか迷っている方はぜひ一読下さい。
📝出だし、主人公Augustの自己紹介
I know I’m not an ordinary ten-year-old kid. I mean, sure, I do ordinary things. I eat ice cream. I ride my bike. I play ball. I have an XBox. Stuff like that makes me ordinary. I guess.
(中略)
If I found a magic lamp and I could have one wish, I would wish that I had a normal face that no one ever noticed at all.Palacio, R. J.. Wonder (p.1). Random House Children’s Books. Kindle 版.
僕が普通の10才の少年じゃないことは分かっている。まあ普通の事はしているんだけど。アイスクリームを食べたり、自転車に乗ったり、野球もするし、エックスボックスだって持ってる。そういった事が僕を普通の子っぽくしているとは思ってる。(中略)もし魔法のランプがあって一つ願いが叶うなら、誰にも気にされない普通の顔が欲しいと願うだろう。
📝学校見学での一幕
Jack Will, Julian, Charlotte, and I went down a big hallway to some wide stairs. No one said a word as we walked up to the third floor.
Palacio, R. J.. Wonder (p.8). Random House Children’s Books. Kindle 版.
ジャックウィル、ジュリアン、シャーロットと僕は大きな廊下から広い階段まで歩いた。3階まで上がる時に誰も一言もしゃべらなかった。
📝Augustの顔の病気について
I hate the way I eat. I know how weird it looks. I had a surgery to fix my cleft palate when I was a baby, and then a second cleft surgery when I was four, but I still have a hole in the roof of my mouth. And even though I had jaw-alignment surgery a few years ago, I have to chew food in the front of my mouth.
Palacio, R. J.. Wonder (p.17). Random House Children’s Books. Kindle 版.
僕は自分の食べ方が嫌いだ。食べてる時の自分がどれだけ変なのか知ってる。僕は赤ちゃんの時に先天性口蓋破裂の手術をして、4才の時は2回目の手術をしたんだけど、口の上部にまだ穴があるんだ。あごの矯正手術も数年前にやったんだけど、ものを噛むときは口の前の方で噛まないといけないんだ。
4.さいごに~和訳版ワンダーもあります
本記事ではR. J. Palacio(R・J・パラシオ)のWonder(ワンダー)の洋書を紹介しました。学園ものですので、多くの人が経験するあるあるネタ満載の、楽しくも感動する素晴らしい作品でした。大人の英語学びなおしにもぴったりの一冊だと思います。
Wonderは人気の書籍ですので、和訳本も出ています。いきなり洋書を読むのに抵抗がある方は、先に和訳本を読んで内容を把握してから洋書にチャレンジするのもアリです。
映画版もあり評価も高いのですが、本記事では書籍の紹介のみにとどめます。洋書を読んで、英語の文章から情景を思い浮かべたり、登場人物の心情に想いを巡らせるのが個人的には一番おすすめです。
本記事がお役に立てば幸いです。
おわり
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