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2025年イグノーベル賞|生物学賞に日本人~牛をゼブラ柄にして虫よけ (英語記事和訳)

(2025.10.26)

記事の概要
・2025年も日本人がイグノーベル賞を受賞しましたので、英語ニュースを見ていきます。
家畜の牛の虫さされ対策に、ゼブラ柄にペイントするというユニークな実験です。
・この様な面白い日本のニュースを通して英語学習していきましょう。

1.はじめに~2025年イグノーベル賞(生物学賞)受賞日本人

毎年ノーベル賞のニュースの裏でひそかに話題になるイグノーベル賞ですが、今年も日本人によるユニークな研究が生物学賞を受賞しました。これで日本人のイグノーベル賞受賞は19年連続となりました。

今年は兒嶋朋貴研究員らの農研機構(農業・食品産業技術総合研究機構)と京都大学のグループによる研究が生物学賞を受賞しました。概要としては、黒いウシにゼブラ柄のシマ模様をペイントして、「シマウシ」にするとアブなどの吸血昆虫をよける効果があるというユニーク且つ実用性もありそうな研究です。
こちらの短い動画にて、受賞の様子がご覧頂けます。兒嶋先生の英語が上手い事に感心します。それから牛と蚊のコント(?)が面白いです。

YouTubeチャンネル:Nippon Television News Japan
動画タイトル:Japanese Researchers Win Ig Nobel for Striped Cow Study
URL:https://www.youtube.com/watch?v=kGdCB9FGLuU

この記事では、今年のイグノーベル賞に関する英語ニュースを引用・和訳していきます。身近なニュースで楽しく勉強していきましょう。

2.英語ニュース引用・和訳~ゼブラ柄ペイントで牛の虫刺され対策|2025年イグノーベル生物学賞

この章では2025年イグノーベル賞受賞日本人に関する英語ニュースを引用、和訳していきます。イグノーベル賞と言ってもふざけた研究ではなく、実用性が見込める素晴らしい研究だと思うので、注目してみていきましょう。

引用元:The Asahi Shimbun
表題:Japan wins 19th Ig Nobel Prize for painting stripes on a cow (By SHIORI OGAWA/ Staff Writer)(19, September, 2025)
URL:https://www.asahi.com/ajw/articles/16039058

📝日本人研究チームが19年連続でイグノーベル賞受賞

A Japanese research team’s experiment involving disguising a cow as a zebra to fend off bloodthirsty insects received the 2025 Ig Nobel Prize’s biology category on Sept. 18, making this the 19th consecutive year a team from Japan has won.

シマウマのように(ペイントで)変装した牛が吸血昆虫の忌避になるという日本人研究チームによる実験が、2025年のイグノーベル生物学賞を9月18日に受賞した。これで日本人による受賞は19年連続である。

📝兒嶋朋貴研究員の受賞コメント

“We’re deeply honored to receive this award. I still can’t believe that we really won,” said Tomoki Kojima.

兒嶋朋貴氏は「この受賞は非常に光栄です。まだ本当に受賞したのか信じられません」とコメントした。

※こういった授賞式で、”deeply honored”という表現は非常によく聞く頻発表現です。

📝牛の虫刺されによって引き起こされる被害

For example, not only can they spread bovine leukosis and other diseases, but the pain and itchiness of the bites may snowball into stress that manifests into stunted growth and producing less milk.

例えば、(吸血昆虫の被害を受けた個体は)牛白血病やその他の病気の感染を広める可能性があるだけでなく、虫刺されによる痛みやかゆみでストレスが雪だるま式に溜まり、(そのストレスが)発育障害やお乳の量が減る形になって現れる。

📝実験の詳細

One cow was painted with white stripes to mimic a zebra’s, another was given black stripes and the third was unadorned.

After totaling the number of blood-sucking insects seen in photos taken of each cow from the right, researchers found the white-striped bovine had half as many on it as the other two.

一頭の牛はシマウマを模した縞模様に塗られ、もう一頭は黒の縞模様、三頭目は何も装飾されなかった。
牛ごとの写真を確認して吸血昆虫の数を統計した所、「シマウシ」(white-striped bovine)は他二頭に比べて(吸血昆虫の数が)半分以下であると研究チームは発見した。

3.さいごに

この記事では、2025年イグノーベル生物賞を受賞した「シマウシ」に関する研究を見ていきました。今の所はラッカースプレーを使用してペイントをしている様なのですが、塗装方法や材料を工夫してもっと手軽に出来るようになれば一般的に広まるのではないかと思います。それだけで牛さんの病気の予防になる訳ですから、素晴らしい研究だと思います。
イグノーベル賞のニュースは大きく取り上げられる事は無いですが、実用性も見込める素晴らしい研究が多いので、注目されて欲しいなと望みます。

さいごまで読んで頂きありがとうございました

おわり
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