アスリートの外国語学習|雑誌”Number”(1133号)「アスリートに学ぶ外国語学習法」特集より
(2026.1.12)
1.はじめに
老舗スポーツ雑誌のNumber(ナンバー)にて、興味深い特集が組まれていたので購入して読みました。特集の内容は「アスリートに学ぶ外国語学習法」。
日本人アスリートが海を渡って異国の地で活躍し、長年外国で生活をする、という事が今では一般的になり、外国語が堪能なアスリートを見かける機会は昔に比べて格段に増えたと思います。その様なアスリート達はどのようにして外国語を習得したのでしょうか?今回のナンバー誌の特集はそこにスポットライトを当て、アスリートの外国語学習法を明らかにしていきます。
野球、サッカー、卓球、ラグビー等々、海外で活躍するトップアスリートがどのようにして言語を覚えていったのか、その一端が伺い知れます。とても興味深い内容で、外国語学習のモチベーションUPにもつながるものでした。
この記事ではその特集内容のさわりだけご紹介していきます。興味を持てたらぜひご購入して読んでみて下さい。
“Number(ナンバー)1133号”「アスリートに学ぶ外国語学習法」を読了
多くのアスリートに共通していたのは「一つ一つ継続し積み重ねて」語学を習得している点。スポーツに通ずるものがあるのでしょうか😀
特集内容(敬称略):山本由伸の英語/卓球石川の中国語/安青錦の日本語 他https://t.co/94tRTU57AK pic.twitter.com/cVT9wsRft0
— みっちー@英語学習ブロガー (@michi1009_t) January 3, 2026
2.主な特集内容
老舗スポーツ雑誌のナンバーだけあって、特集されているアスリートたちは超一流で、内容は骨太でした。この章では特集の内容の一端をご紹介していきます。
・山本由伸投手のMVPスピーチ
2025シーズンの大リーグは、ロサンゼルス・ドジャースがワールドチャンピオンになりました。シリーズ3勝で胴上げ投手となり圧倒的な成績を残し、世間を賑わせた山本由伸投手のMVPスピーチがこちら。
動画タイトル:Yoshinobu Yamamoto Delivers Speech In English To Dodger Stadium Crowd At World Series Celebration!
チャンネル名:Dodgers Nation
URL:https://www.youtube.com/watch?v=iuch008sm0k
このスピーチの裏には渡米からの度重なる英語レッスンがあり、スピーチの練習はWS優勝後のシャンパンファイト後から語学コーチと綿密に練習を重ねていたそうです。冒頭のスペイン語での挨拶や絶妙な間など、緻密に計算されたもので、練習の成果が出たものだったのです。
インタビューでは、語学コーチの方が山本由伸投手と2年間で重ねた160回のレッスンの様子や語学上達していく上で、無理せず継続していく事の大切さを説いています。
・卓球石川佳純選手の中国語
卓球で世界一の国といえば中国。日本の学生卓球界においても中国人コーチが付く事があるらしく、石川佳純選手の学生時代にも中国人コーチがいたそうです。
最初は一流選手の中国語インタビューを理解したいという気持ちから学ぼうと決意し、コーチの中国語を理解する為に中国語の卓球にまつわる単語を覚える事から始めたそう。そうしていく内に、中国語にしかない卓球の専門用語の存在に気づき、それらを覚えていく事でコーチとの会話もレベルが上がり、卓球の実力も伸びていったそう。
もちろん最初からどんどん上達した訳ではなく、最初は仲良くなった中国人にチャットを積極的に送って間違いを教えてもらったり、地道な努力を続けていったそう。中国語の学習を続けていく中で、日本語も早口になったり、性格まで変わっていったそう。
国際試合での誤審に対しても中国語で抗議する等、語学を覚えた事がアスリートとしての自信も深めていったのかと想像されます。
中国人卓球ファンからの人気も伺える石川選手の一場面。
動画タイトル:試合後のインタビュー まさかの中国語でされる 石川佳純|世界卓球2021
チャンネル名:テレ東卓球チャンネル
URL:https://www.youtube.com/watch?v=NeJk8RN7iAI
・ラグビー日本代表において必須とされる英語
ラグビーの国際試合において、試合前のコイントスでの陣地決めやレフェリーからのその日の注意点の説明等は、全て英語で行われるそう。選手、コーチともに多くの国籍・人種が集まるラグビー日本代表ですが、国内リーグのリーグ・ワンでも何とヘッドコーチの外国人率が75%だそう(ディヴィジョン1)。ラグビー日本代表で通訳を務めている方によれば、言語習得において最も必要とされる事はスポーツと同じで「必死さ」だそう。必死さがあれば何度も繰り返して学ぶし、熱量のこもった言葉を伝える事ができる、という熱いメッセージです。
・大相撲 安青錦関の日本語
ウクライナ人力士の安青錦関は日本語が流暢ですが、相撲部屋に入ったのは2023年。初土俵から2~3年で大関まで昇進する相撲の実力もさることながら、その日本語力の上達のスピードにも目を見張るものがあります。その安青錦関がことばを覚える為にやっていた事は、「分からない単語のメモを取って、会話の中で使う事」だったそう。とにかく人の話を聞いて、分からない事があれば直接聞く。このように「聞く」事を意識して日本語を覚えていったそうです。外国人力士は相撲教習所に1年通うそうなのですが、そこで日本語の授業は一切なく、正に力技で日本語を覚えていったのだろうと推察します。
動画タイトル:【速報】安青錦 大関昇進伝達式
チャンネル名:日テレNEWS
URL:https://www.youtube.com/watch?v=NXeSXjpuwio
3.さいごに~共通しているのは「コツコツ、継続」
この記事では雑誌“Number(ナンバー)1133号”の特集「アスリートに学ぶ外国語学習法」の内容を一部ご紹介しました。読んでみて感じたのは、どのアスリートにも共通しているのは、「コツコツと地道に言語学習を継続している事」でした。
どんな一流アスリートも、最初は分からない単語のメモを取って覚えたり、聞き返して教えてもらったりという経験をしています。言葉が分からないと試合で使ってもらえなかったり、また、恥をかいたりという経験をも糧にして成長している様子がインタビューから伺えて、どのインタビューも刺激になる素晴らしい内容でした。言語学習のモチベーションが高まる様な、良い特集だったと思います。
本誌では、ここで紹介しきれなかった選手が多数紹介されます。例えばサッカー吉田麻也選手、F-1角田裕毅選手、フェンシング松山恭助選手等々、超豪華です。
少しでも気になった方や、読んでみたいという方は、是非雑誌を手に取って読んでみて下さい。
おわり