(2025.5.6)
この本はこんな方におすすめ
・日本の地理・歴史や文化、観光地がまとめられたガイド本を英語で読んでみたい方。
・外国人旅行客を日本に案内するにあたり、参考になる本を探している方。
・Oxford Bookworms Libraryのレベル1で、TOEICスコア400~540点程度の難易度です。
記事の概要
・外国人向けに書かれた日本ガイドの洋書を読みました。日本の地理・歴史、観光地から、精神性や宗教観、社会問題に至るまで、外国から見た視点でまとめられています。
・外国の方に日本について説明する上でのまとまった知識が得られるおすすめの一冊です。
・本の概要、各章ごとのざっくりの内容、洋書の難易度などをまとめます。
・実際の書籍から英文を引用・和訳しますので、購入前のご参考にして頂けます。
・誰もが知るべき日本の知識を中高生レベルの英語の語彙で学べます。
1.はじめに
今回読んでみたのは、日本に関するOxford Bookworms Libraryの本です。内容は英語ネイティブ(作者はイギリス人)が外国人に向けて書いた日本の文化や観光地に関するガイドブック的書籍です。日本人であれば常識的に知っている事が多く書かれているのはもちろんなのですが、外国人が執筆した本なので日本人とは違った視点で書かれている感じが新鮮で、きっと新しい発見があると思います。平易な英語でサッと読めるボリューム(96ページ)ですので、どなたにもおすすめできる良書です。
この記事ではそんな書籍Japanの本の概要、章ごとの一言まとめ、洋書の難易度などを書き綴っていきます。書籍から一部英文を引用・和訳しますので、購入前の参考になれば幸いです。
洋書読了
Japan
Oxford Bookworms Library Factfiles Level 1外国人による外国人のための日本ガイド📘
日本の地理、歴史、文化や宗教観、観光地、言語、生活、社会問題について外国から見た視点でまとめている。外国人から見た日本はこう思われているのかと目から鱗の一冊😀https://t.co/x68hNUqXDL pic.twitter.com/ouEi7hfrMY— みっちー@英語学習ブロガー (@michi1009_t) April 19, 2025
・オックスフォードブックワームとは~Oxford Bookworms Library
イギリスのオックスフォード大学の出版局、Oxford University Pressが出しているオックスフォードブックワーム(Oxford Bookworms Library)のシリーズは、英語学習者がレベルに合わせて本を選べる様に編纂されたシリーズです。ブックワームなので、「本の虫」という意味です。ボキャブラリーや本の長さ、文法レベル等に応じてレベル分けされており、英語学習者からの高い評価を得ております。今回読んだJapanはOxford Bookworms LibraryのFactfilesというノンフィクションを取り扱ったシリーズのレベル1の分類です。平易な英語で教養や知識を得られ、一石二鳥でとてもおすすめです。
→Oxford Bookworms Libraryに関する、オックスフォード大学出版の日本語公式サイトはこちらをクリック
2.本の概要|Japan~Oxford Bookworms Library Factfiles Level 1

題名 | Japan Oxford Bookworms Library Factfiles Level 1 |
著者 | Rachel Bladon |
ジャンル | ノンフィクション |
出版社 | Oxford University Press |
出版年 | 2013年3月22日 |
ページ数 | 96ページ |
単語数 | 5,354 words |
・章ごとの内容を一言まとめ
ここでは書籍Japanの内容を章ごとに一言でまとめます。一言でまとめられる様な内容ではないのですが、本当にポイントだけかいつまんでご紹介しますので、何か気になる部分や引っかかった箇所があればぜひ書籍を手に取ってみる事をおすすめします。
1 Old meets new
日本の文化の特徴を一言で表すと”Old meets new”で、新しいビルが立ち並ぶ街並みに、歴史のある神社仏閣も混在している。
2 Emperors, samurai, and shoguns
隣国の中国や韓国の影響を受けながら発展した日本の歴史の流れを、稲作の開始から現代まで概略をうまくまとめている。
3 Earthquakes and volcanoes
災害の多い日本の地理的特徴や東日本大震災などの歴史的震災についてまとめている。
4 Life in Japan
日本での生活について、都市部での便利な鉄道や、家族の在り方やしつけなどについて幅広く語られる。
5 Language and customs
Languageでは日本語の難しさ、customsについては茶の湯や花見、年中行事について語られる。
6 Sport and culture
相撲、野球、サッカー(Sport)、能、歌舞伎、文楽、映画、漫画など(culture)
7 Tokyo
大都会東京にもひっそりとした歴史ある神社仏閣や静かな場所がある。
8 Other places to visit
京都、広島、大阪、奈良、沖縄、北海道、箱根、富士山など。
9 Japanese food
天ぷら、寿司、日本酒などの和食、テーブルマナーについて。
10 Into the future
日本の将来について、核家族化と人口減少、少子高齢化、電力問題、ロボットやコンピューター技術の発展など。
・海外の旅行客におすすめできそうな観光地
書籍Japanを参考に、海外の方におすすめできそうな日本の観光地を以下にまとめました。定番ばかりな感じで意外性も特にありませんが目的ごとにまとめてみましたので、参考になりましたら幸いです。
ショッピング:東京、大阪
食い倒れ:東京、大阪、北海道
歴史、神社仏閣:京都、奈良
温泉:箱根
自然に触れる:北海道、富士山
ビーチ、海水浴:沖縄
・洋書の難易度
Oxford Bookworms LibraryのJapanの英語難易度は初級です。Factfilesシリーズのレベル1となっており英検5~3級、TOEICスコアで言うと400~540点程度の英語難易度です。日本人なら既に知っている事が多い内容が中学・高校レベルの英語で書かれています。それだけに、分からない単語があっても意味を推測しながら読み進めていきやすいので、洋書を読み慣れていない方にもとっつきやすい内容でとてもおすすめです。
・本の感想~英語多読でのおすすめ度は星5/5つ中
Oxford Bookworms LibraryのJapanの英語多読学習教材としてのおすすめ度は星5つ(5点満点中)です。イギリス人が書いた日本に関する本なので、日本人とは違った視点で書かれていてハッと気づかされる部分がきっとあると思います。
地理の面において、日本は太平洋プレートなど、地震を引き起こすプレートが接している為地震が多く、活火山も多い。活火山があるから温泉もたくさん湧いている。都心に住んでいると中々気が付かないですが、日本の地理的位置関係が、豊かで複雑な気候や文化を生み出しているのだと気づかされます。
また、こちらも普段意識する事はあまりないですが、本の中で「日本人は神道と仏教の2つの宗教を信仰している」と断定的に書かれています。日本で宗教と言うと曖昧な所があると思いますが、外国人的感覚だとこういう書き方になる事が興味深かったです。宗教観だけでなく、お祭りや家族団らんや食事など、忘れかけている日本の文化をはっきりと言及していてハッとさせられるモノがありました。もう一つ印象的だったのは、海外の人にとって日本の茶の湯の文化はかなり魅力的な様で、人気があるみたいです。
3.書籍から英文引用・和訳|Japan~Oxford Bookworms Library Factfiles Level 1
この章ではOxford Bookworms LibraryのJapanから、実際の英文を一部抜粋・和訳していきます。学びの多いこの書籍の一部を見て頂き、興味が持てたら実際に本を読んで頂ければと思います。
📝日本の人口(情報はやや古いですが)
There are 128 million people in Japan, and nearly 69 million of them live near the Pacific Ocean between the capital city, Tokyo, and Osaka.
Bladon, Rachel. Japan Level 1 Factfiles Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.9). Oxford University Press. Kindle 版.
日本の人口は1億2千8百万人で、6千9百万人程の人が太平洋に程近い首都圏の東京と大坂に住んでいる。
📝宗教について
Most Japanese people have two religions – Shintoism and Buddhism. People go to temples and shrines, and there are also many Shinto and Buddhist festivals in the year.
Bladon, Rachel. Japan Level 1 Factfiles Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.10). Oxford University Press. Kindle 版.
多くの日本人は神道と仏教という2つの宗教を信仰している。人々はお寺と神社に通い、神道や仏教にまつわる年中行事は多数ある。
📝日本の伝統的家屋
Old Japanese houses were wooden, and had paper doors. On the floors, they had mats called tatami. They had Japanese beds called futons.
Bladon, Rachel. Japan Level 1 Factfiles Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.20). Oxford University Press. Kindle 版.
伝統的な日本の家屋は木製で、紙製のドア(障子)が取り付けられている。床には畳と呼ばれるマットが敷かれる。彼らは布団と呼ばれる日本式ベッドで寝るのである。
※障子=paper door、畳=mats、布団=bedという表現が個人的に面白かったです。
📝日本では家で靴を脱ぐ
You must be careful about shoes in Japan too. Japanese people do not wear their shoes in the house. They leave their shoes at the door, so the floor or the tatami mats do not get dirty.
Bladon, Rachel. Japan Level 1 Factfiles Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.24). Oxford University Press. Kindle 版.
日本では靴に関して気を付けなければならない。日本人は土足で家には上がらない。彼らはドアで靴を脱いで置くので、畳が汚れずに済むという訳だ。
📝茶の湯の文化は重要
Japan has many old customs, and one of the most important is the tea ceremony. Tea came to Japan from China in the 700s.
Bladon, Rachel. Japan Level 1 Factfiles Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.25). Oxford University Press. Kindle 版.
日本には多くの古い風習があるが、最も重要なものの一つは茶会である。お茶は700年代に中国から日本に入ってきた。
4.さいごに~新しい発見がきっとある一冊
この記事ではOxford Bookworms Libraryの書籍Japanについてまとめました。外国人が書いた日本に関する本なので、日本人とは一味違った視点や論調で日本について語られており、ハッと気づかされる点のある良い読書体験になりました。きっと読んだ人それぞれに新しい気づきや発見がある事でしょう。また、外国人旅行客を日本に案内するにあたっても、参考になる一冊だと思います。内容自体は日本人なら知っているであろう事ばかりですが、英語の多読的には分からない単語があっても意味を推測しながら読みやすいので、おすすめしやすい本です。
日本人として読んでおいて損の無い一冊です。
さいごまで記事を読んで頂きありがとうございました。
おわり
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