(2024.2.11)
この記事はこんな方におすすめ
・世紀の傑作レ・ミゼラブルを簡単な英語で読みたい方。
・学生の方にもおすすめ、英検5~3級(TOEIC320~620点)レベル。
記事の概要
・フランスのヴィクトル・ユーゴーの歴史的名作「レ・ミゼラブル」(Les Misérables)(1862年)のOxford編纂版を読みましたので、本の概要、あらすじ、英語の難易度などをまとめます。
・Oxford Bookworms Library レベル1の英語難易度で傑作を読むことができ、学生の方にもおすすめです。
・フランス革命後の社会を背景に、ジャン・ヴァルジャンという男の生涯を通して愛の素晴らしさが描かれています。
・書籍から実際の英文を一部引用して和訳します。洋書を読むかどうか判断する参考にして頂ければと思います。
1.はじめに
世界の文学史に残る名作、「レ・ミゼラブル」(Les Misérables)(1862年)のOxford編纂版を読みました。革命後のフランスを舞台に、主人公ジャン・ヴァルジャンの生涯を通した愛の物語です。一人の男の一代記という感じでした。英語難易度はOxford Bookworms Libraryのレベル1で、学生の方でも読めると思います。
この記事ではOxford Bookworms Library版「レ・ミゼラブル」の、本の概要、あらすじ、英語の難易度などをまとめます。書籍から実際の英文を一部引用して和訳しますので、洋書を読むかどうか検討する際の参考にして頂ければと思います。
📘洋書読了
名作「レ・ミゼラブル」をOxford編纂版にて読みました😀レベル1の英語難易度で、
総単語数:7302
ページ数:69
難易度:英検5~3級、TOEIC320~620点
という形😄スキマ時間にすぐ読める最も読みやすい英語版レ・ミゼラブルです👍#LesMiz#英語学習 #多読https://t.co/FQGVz9IFo4 pic.twitter.com/9cosKUnu0O
— みっちー@英語学習ブロガー (@michi1009_t) February 9, 2024
・オックスフォードブックワームとは~Oxford Bookworms Library
イギリスのオックスフォード大学の出版局、Oxford University Pressが出しているオックスフォードブックワーム(Oxford Bookworms Library)のシリーズは、英語学習者がレベルに合わせて本を選べる様に編纂されたシリーズです。ブックワームなので、「本の虫」という意味です。ボキャブラリーや本の長さ、文法レベル等に応じてレベル分けされており、英語学習者からの高い評価を得ております。
今回読んだレ・ミゼラブルはOxford Bookworms Libraryのレベル1に分類されてます。この様な古典の名作の数々を平易な英語、かつ丁度良いボリューム感で読めるのでとてもおすすめです。
→Oxford Bookworms Libraryに関する、オックスフォード大学出版の日本語公式サイトはこちらをクリック
2.本の概要|Les Miserables (レ・ミゼラブル)
題名 | Les Miserables Level 1 Oxford Bookworms Library |
著者 編纂 | Jennifer Bassett
イラスト:Giorgio Bacchin |
オリジナル版 | ヴィクトル=マリー・ユーゴー (Victor-Marie Hugo) 著 Les Misérables (1862年) |
ジャンル | 歴史小説 |
出版社 | Oxford University Press |
出版年 | 2012年 |
ページ数 | 69ページ |
単語数 | 7,302 words |
参考:Wikipedia レ・ミゼラブル
・あらすじ
舞台は19世紀の革命後のフランス、主人公の名はジャン・ヴァルジャン。家族の為に1本のパンを盗んだ罪で捕まり、脱走と収監を繰り返した挙句、19年も服役していた。どこへ行っても冷遇されたヴァルジャンは人間不信に陥っていた。
1815年、さまよっていたヴァルジャンはある司教館を訪れる。そこで出会ったミリエル司教の深い優しさに触れ、ヴァルジャンは慈愛を知り、その後の人生が変わった。
1819年、ヴァルジャンはマドレーヌと名乗って工場を経営する様になった。そこで働いていた父なし子をもつ貧しい女性のファンティーヌと知り合う事に。ファンティーヌが病気で亡くなる際、幼い娘コゼットのことを頼むと言われ、ヴァルジャンはコゼットを探して旅に出る。
ジャン・ヴァルジャンという一人の男の人生を通して描かれる愛の一代記の結末は一体どこへ向かっていくのか…。まだ読んだことのない方はもちろん、既に読んだ方も平易な英語で読み直すのはとてもおすすめです。
・洋書の英語レベル、難易度
Oxford編纂版のLes Miserables (レ・ミゼラブル)の英語難易度は、初級です。Oxford Bookworms Libraryの中でも最も読みやすいレベル1の英語難易度で、英検5~3級、TOEICスコアで言うと320~620点という形です。
学生の方でもあまり抵抗なく読める英文のレベルだったと思います。スキマ時間にすんなり読める最もやさしい英語版レ・ミゼラブルです。多読の一環におすすめです。
・本の感想~英語多読でのおすすめ度は星3.8/5つ中
Oxford編纂版のLes Miserables (レ・ミゼラブル)の英語多読学習教材としてのおすすめ度は星3.8つ(5点満点中)です。文学史に残る名作を気軽に読めるOxford Bookworms Libraryは非常に素晴らしいのですが、このレ・ミゼラブルに関しては大長編の物語がシンプルにまとまり過ぎていて、あまり読みごたえがありませんでした。端折られている部分が多いのではないかと感じました。ただ、名作を平易な英語でサクッと読めるのは本当にありがたい事です。結論、おすすめです。
3.書籍から英文引用・和訳| Les Miserables (レ・ミゼラブル)
この章ではOxford編纂版のLes Miserables (レ・ミゼラブル)から、実際の英文を一部抜粋し、和訳していきます。洋書の雰囲気を体感して頂き、興味を持って頂けたら実際に本を読んで頂ければと思います。
📝冒頭より時代背景の説明
It is the year 1796, and the people of France are hungry. Not the rich people, of course. They have food, they have warm clothes, they have beautiful houses. No, it is the poor people of France … Jean Valjean is one of these poor people.
Bassett, Jennifer. Les Miserables Level 1 Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.8). Oxford University Press. Kindle 版.
1796年、フランスの人々は困窮していた。もちろん裕福な人は例外で、彼らには食事も洋服も豪華な家もあった。フランスの貧困層が困窮していたのだ。ジャン・ヴァルジャンもそんな人たちの一人だった。
📝ジャン・ヴァルジャンがパンの万引きをしてしまったきっかけ
Jean Valjean is a good man, he is not a thief. But how can a man just sit there, when his sister’s children cry all night because they are hungry? What can a man do?
Bassett, Jennifer. Les Miserables Level 1 Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.8). Oxford University Press. Kindle 版.
ジャン・ヴァルジャンは素直な人間で、泥棒ではなかった。しかし、女兄妹の子どもたちが空腹で1日中泣いていたら何もしないでいられるだろうか?何ができるだろうか?
📝19年間の服役を終えて放浪していたジャン・ヴァルジャンは、ある司教館にたどり着いた
The man stared at the bishop. ‘My name is Jean Valjean,’ he said. ‘I was a prisoner in Toulon for nineteen years. Here is my yellow card, see? People everywhere shut their doors in my face – but not you. Why not?’
Bassett, Jennifer. Les Miserables Level 1 Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.10). Oxford University Press. Kindle 版.
その男(ヴァルジャン)は司教を見つめた。「私の名はジャン・ヴァルジャン」彼は言った「私はトゥーロンの刑務所に19年いた。このイエローカード、分かるか?どこに行っても人は皆私の顔を見てドアを閉める、だがあなたは違う。どうしてだ?」
📝ジャン・ヴァルジャンの人生を変えた司教のことば。ここからヴァルジャンは愛に生きる
‘You must leave your bad life behind you. This is God’s silver, and I am giving it to you. With it, you can begin a new, good life. I am buying your soul for God.’
Bassett, Jennifer. Les Miserables Level 1 Oxford Bookworms Library (English Edition) (p.12). Oxford University Press. Kindle 版.
「最悪だった人生は置き去っていかないといけない。これは神から授かったシルバー(の燭台)で、あなたに授けます。これと共にあなたは新しき良き人生を送るのです。神のもとに私はあなたの魂を授かります。」
この出来事を境に愛に生きるジャン・ヴァルジャン。彼のこの先の人生は波瀾万丈で、感動の超大作です。
4.さいごに
この記事ではOxford編纂版の「レ・ミゼラブル」(Les Miserables)についてまとめました。世界の文学史に残る名作を平易な英語でサクッと読めるので、とても良い読書体験だったと思います。激動の時代のフランスで貧困に苦しみながらも、絶望を乗り越えて生涯の愛を貫いたジャン・ヴァルジャンの一代記は感動の結末を迎えます。誰もが作品名を聞いた事がある有名作ですので、まだ読んだことが無い方はもちろん、既に知っている方も英語で読み返して多読学習出来るので、非常におすすめです。
さいごまで読んで頂きありがとうございました。
おわり
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