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【洋書】西洋人の為の仏教実践入門書~Secular Buddhism by Noah Rasheta

(2025.3.22)

この本はこんな方におすすめ
・仏教に関する専門的な知識とまではいかなくとも、その雰囲気を知っておきたい方。
・仏教の考え方を生活の中にライトに取り入れたい方。
・英語学習中級者向け。目安はTOEIC750点位。

記事の概要
・アメリカで仏教を広める活動をしているNoah Rasheta氏の西洋人向け仏教の入門・実践書です。
・本の概要、あらすじ、英語の難易度などをまとめ、書籍から一部引用・和訳します。
・結論から言うと同著者のNo-Nonsense Buddhism for Beginnersという書籍の方がおすすめです。

1.はじめに

仏教を米国で広める活動をされているNoah Rasheta氏の書籍、Secular Buddhism: Eastern Thought for Western Mindsを読みました。一言で言うと「西洋人向け仏教の入門・実践書」です。仏教の教義を日常の中でどの様に活かしていけるのかを、身近な事例を交えて丁寧に説明してくれる本です。この記事では書籍の概要、あらすじ、英語レベル・難易度等をまとめます。更に書籍から一部英文を抜粋して和訳しますので、洋書にチャレンジするかどうかの参考にして頂ければ幸いです。
結論から言うと、同著者の別の本、No-Nonsense Buddhism for Beginnersの方がおすすめです。第4章までスキップして、そちらの書籍を読んで頂く事をおすすめ致します。

2.本の概要|Secular Buddhism by Noah Rasheta

Secular Buddhism: Eastern Thought for Western Minds|Noah Rasheta (著)
created by Rinker

題名 Secular Buddhism
副題:Eastern Thought for Western Minds
著者 Noah Rasheta
出版社 Blurb
出版年月日 2016年11月2日
ページ数 51ページ

・あらすじ

タイトルにあるsecularの意味は、「世俗、現世の」とか、「非宗教的な」といったものです。著者のNoah Rasheta氏はアメリカ人です。アメリカはキリスト教が多数を占める国なので、キリスト教徒に向けて、仏教のコンセプトを哲学として捉えて日常に落とし込んで実践する事を目的として書かれています。真実とは何か、自由とは何か、業とは何か?といった問いに仏教的にアプローチし、それを身近な例を交えながら実践していく方法を説いていき、自分らしい生き方をしていく事をすすめる愛にあふれた一冊です。

・洋書の英語レベル、難易度

洋書 Secular Buddhismの英語の難易度は英語学習中級者向けです。TOEICスコアの目安は750点位かと思います。日常の身近な例を挙げながら仏教の教義が説明され、英文は読みやすく平易、51ページと短くまとまった本ですので、とっつきやすい一冊です。

・本の感想~英語多読でのおすすめ度は星2.5/5つ中

洋書 Secular Buddhismのおすすめ度は2.5 (5点満点中)です。ページ数が少ないので気軽に読める一方で、内容の満足度は決して高くありませんでした。本書の副題、Eastern Thought for Western Minds (西洋人マインドの為の東洋思想)とある様に、仏教に馴染みのない西洋の人に向けた仏教のライトな実践書なので無理もないと思いますが、仏教が身近で仏教的世界観の中で生きている日本人の自分には若干物足りなく感じました。
同著者の別書籍、No-Nonsense Buddhism for Beginnersの方がおすすめですので、こちらから確認頂く事をおすすめします。

3.書籍から英文引用・和訳|Secular Buddhism by Noah Rasheta

この章では書籍から実際の英文を抜粋して、和訳していきます。英語レベルがご自身に合っているかどうかを確認頂き、本を読むかどうかの判断材料にして頂ければ幸いです。

📝仏教において区別している2つの真実

The essence of Buddhism is to discover that there are two realities: reality the way it is and reality the way we think it is.

Rasheta, Noah. Secular Buddhism: Eastern Thought for Western Minds (English Edition) . Kindle 版.

仏教が重視しているのは2つの真実の発見である。それは、ありのままの真実と、私たちが思うありのままの真実である。

📝先入観によってありのままの真実を見る事が出来なくなってしまう

Like trying to pour tea into a cup that’s already full, we approach reality with preconceived beliefs of what it should be, then wonder why we struggle to deal with how it really is.

Rasheta, Noah. Secular Buddhism: Eastern Thought for Western Minds (English Edition) (p.1). Kindle 版.

さながら満杯のコップにお茶をそそぐ様に、こうあるべきという先入観を持って真実にアプローチしてしまうので、私たちはなぜ物事のありのままの本当の姿を理解する事が難しいのかを理解できない。

※そんな先入観から解放される事は仏教の目的の中の1つです。

📝仏教における最大の目的

The overall goal of Buddhist teachings is to minimize or alleviate suffering.

Rasheta, Noah. Secular Buddhism: Eastern Thought for Western Minds (English Edition) (p.18). Kindle 版.

仏教の教義全体において最終的な目的としているのは苦悩を最小限に抑える事である。

📝苦悩の要因

Generally speaking, we don’t suffer because of our circumstances, we suffer because of the way we interpret and perceive those circumstances as they unfold.

Rasheta, Noah. Secular Buddhism: Eastern Thought for Western Minds (English Edition) (p.21). Kindle 版.

一般的に、私たちは身の回りで起きた事によって苦しむのではなく、身の回りで起きた事に対する私たちの解釈や受容の仕方によって苦しむのである。

※先入観や善悪の価値観から解放され、物事をありのままの状態で受容する事で苦悩が軽減する、と考える仏教。この様な教義を分かりやすく説明する具体例やエピソードが本書には多く掲載されています。

4.さいごに~同著者の他書籍の方がおすすめ

上記第3章にて原文を引用・和訳しました。例文は抽象的な説明が多いですが、書籍内ではこれらの仏教のコンセプトを説明する為の、小話や例示が多く、エッセイっぽく楽しめる一面もあります。

この記事では洋書 Secular Buddhismを紹介しましたが、この本に書かれている内容はほとんどが、同著者のNo-Nonsense Buddhism for Beginnersという書籍に含まれています。そちらの方がおすすめですので、興味のある方はぜひこちらの別記事をご一読下さい。Secular Buddhismのアップグレード版がNo-Nonsense Buddhism for Beginnersという感じです。

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多くの日本人は人生の中で大なり小なり仏教の世話になるかと思います。仏教についての理解を深める事は、外国人に説明する時などにも役立ちますので非常におすすめです。

さいごまで記事を読んで頂きありがとうございました。

おわり
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