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【英語多読】Are You Afraid of the Dark?|シドニィ・シェルダン最終作

(2023.1.29)

記事の概要
・シドニィ・シェルダンの小説、Are You Afraid of the Dark?を原書で読み終えましたので、本の概要、あらすじ、登場人物相関図、洋書の英語難易度などを書き記します。
・原文から一部引用して和訳します。洋書を読むかどうか判断するのに役立てば幸いです。

1.はじめに

シドニィ・シェルダンの小説、Are You Afraid of the Dark?を原書で読み終えましたので
本の概要、あらすじ、登場人物相関図、英語の難易度などを書き記します。シェルダン作品を読むのもかれこれ7冊目となりましたが、今回の作品は2004年に発表されたシェルダン最終作です。巨大シンクタンクの陰謀に巻き込まれた2人の女性の謎解き逃亡劇というシェルダン作品にありがちなベタな設定ですがスリリングで手に汗握る内容です。

本記事では原書から英文を一部引用して和訳しますので、参考にして頂き、興味があれば洋書を読む事をおすすめします。300ページ以上のボリュームたっぷりの本ですので、多読による英語学習で語彙力をアップするのに必ず役立ちます

2.本の概要|Are You Afraid of the Dark?  シドニィ・シェルダン著

題名 Are You Afraid of the Dark?
著者 Sidney Sheldon
出版社 William Morrow
出版年 2004年
ページ数 337ページ
単語数 88,830語(推計)

参考:Wikipedia: Are You Afraid of the Dark? (novel)

Are You Afraid of the Dark?|Sidney Sheldon (著)
created by Rinker

・あらすじ~ネタバレはなしで

国際的シンクタンクのKingsley International Group(KIG)の関係者が次々と謎の事故死をした。フランス、カナダ、アメリカ、日本、スイス。それぞれの事故は全てつながっていた?
KIGで働いていた夫を失った2人の女性、KellyとDianeが知り合い、一連の謎の解明に向け奔走する。KIGのCEOのTanner Kingsleyと、障害を負った兄のAndrewは敵なのか味方なのか?KIGの秘密とは?
KellyとDianeは謎を追っていく中で何度も命を狙われるのだが、果たして生きて目的を達成できるのか…。

・登場人物相関図

シドニィ・シェルダンの小説ではあるあるなのですが、登場人物が非常に多いです。たくさんの登場人物の名前を覚えておいても、結局ストーリーにあまり絡んでこない人もたくさんいます。例えば過去のエピソードで出てくる主人公の親友とか、事件を調査する検察官とか、家のガードマンの名前とかは覚えなくても大丈夫です。
以下の相関図の人物名さえ最低限押さえておけば、ストーリーについていけるはずですので、洋書にチャレンジする方の助けになればと思います。

相関図を拡大表示する

・英語の難易度

シドニィ・シェルダンの小説、Are You Afraid of the Dark?の英語難易度はそこまで高くはなかったですが、TOEICスコアで言えば750点前後からチャレンジ出来るのではないかと思います。
シェルダン作品らしく、基本的にはシンプルな英語で書かれているので読みやすくてありがたいです。しかし、ある程度難解な単語が出てきますので、分からない所は読み流しつつ、ストーリーについていくにはある程度の英語力が必要です。

第3章にて原文から英語を引用・和訳しますので、参考にして頂ければと思います。

・本の感想~おすすめ度は星3/5つ中

シドニィ・シェルダン最終作となったAre You Afraid of the Dark?おすすめ度は星3つ(5つ中)です。いつものシェルダン節といった感じで、物語がジェットコースターの様にどんどん進んで、テンポよく読み進めていく事が出来ます。その代わり細かいツッコミどころは結構あるのですが、気にせずどんどん読み進めていきましょう。この作品でも話が色々な国に渡って展開するのですが、日本も出てきます。ステレオタイプな日本人のイメージでちょっと描かれているだけだったので、そこは残念に感じました。
スリリングなミステリー小説として単純に楽しめますので、英語多読には悪くない作品だと思います。

3.書籍から英文引用・和訳|Are You Afraid of the Dark?  シドニィ・シェルダン

この章ではシドニィ・シェルダンのAre You Afraid of the Dark?から原文を引用・和訳していきます。洋書にチャレンジするかどうかの判断材料にして頂ければと思います。

✅主人公の画家、Dianeが夫Richardの死亡を刑事から告げられた場面から

Diane stared at him for a long moment, then slowly shook her head. ‘You have the wrong person, Lieutenant. My husband is at work, in his laboratory.’

Sheldon, Sidney. Are You Afraid of the Dark? (p.18). HarperCollins Publishers. Kindle 版.

Dianeは彼(刑事)をずっと見つめ、ゆっくりと首を振った。「人違いだと思います、警部さん。夫は仕事でラボにいますから」。

✅もう一人の主人公、Kellyの紹介のくだり

Kelly had been born in Philadelphia, the illegitimate daughter of Ethel Hackworth, a black maid who worked for one of the town’s most prominent white families.

Sheldon, Sidney. Are You Afraid of the Dark? (p.56). HarperCollins Publishers. Kindle 版.

Kellyはフィラデルフィア生まれで、Ethel Hackworthの非嫡出子であった。彼女(Ethel)は町で最も突出した白人家族の為に働く黒人メイドだった。

✅世界的シンクタンク、KIGに絡んだ一連の事件について

‘All those people were murdered, and each one had a connection with KIG. The company is owned and run by Tanner Kingsley. He’s the President and CEO of Kingsley International Group, Chairman of the Presidential Science Committee, head of the National Advanced Planning Institute, and on the Defence Policy Board at the Pentagon. I think you and Greenburg had better have a talk with Mr Kingsley.’

Sheldon, Sidney. Are You Afraid of the Dark? (pp.92-93). HarperCollins Publishers. Kindle 版.

「これらの全ての人は殺されたんだが全員KIGと関わりがあった。Tanner Kingsleyが所有し、経営する会社だ。彼はKingsley International Groupの社長であり最高経営責任者であり、大統領直属の科学理事会の会長で、国家先端計画組織の長で、防衛相の政策役員でもある。Greenburg(刑事)はMr. Kingsleyから話を聞いた方が良いと思う。」

✅日本でのくだり。TannerがAkira Isoを引き抜こうとした際の会話

Akira Iso put down his chopsticks. ‘Mr Kingsley, in Japan, when we work for a company, it is like a family. And when we can no longer work, they take care of us.’ ‘But the money I’m offering you –’ ‘No. Ai-shya-sei-shin.’ ‘What?’ ‘It means that we put loyalty above money.’

Sheldon, Sidney. Are You Afraid of the Dark? (p.200). HarperCollins Publishers. Kindle 版.

Akira Isoは箸を置いた。「Kingsleyさん、日本では会社に勤めたらそれはもう家族同然なんです。働けなくなったら、面倒を見てくれるんです。」
「しかし私が提示する金額は…。」
「愛社精神です」
「何だって?」
「お金には代えられない奉仕精神です」

物語中盤以降で展開されるKellyとDianeの謎解きとスリリングな逃亡劇が面白いので、興味を持たれた方は是非原書を読んでみて下さい。

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4.さいごに

この記事ではシドニィ・シェルダン最後の小説、Are You Afraid of the Dark?について、本の概要、あらすじ、人物相関図、洋書の英語難易度などをまとめました。シェルダンの他の作品同様にスピード感のある展開で、さくさくと読み進める事が出来ました。英語学習中級以上の方で、シェルダンファンの方の多読学習にはおすすめできる本です。Are You Afraid of the Dark?は和訳本もあるのですが、邦題のタイトルが意訳を超えてネタバレを含んでしまっているので、ここでは紹介を控えます。
この本を読む上で、日本のシーンがあるのを調べて知っていたのでそれを楽しみにしていたのですが、少ししかありませんでした。日本のシーンに過度な期待は禁物です。シドニィ・シェルダンをこれから読もうと思っているのであれば、個人的おすすめは「ゲームの達人」と「空が落ちる」です。以下の記事もご覧頂ければ幸いです。

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おわり

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