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仮想通貨(暗号資産)に関する海外ニュース|引用・和訳~基本がわかる

(2021.11.20)

1.はじめに

本記事では、仮想通貨(今では暗号資産と呼ばれる)に関する米国のニュース記事を訳していきます。英語ニュースを和訳していきますので、知識を得ながら英語を学んでいく事ができます。
「仮想通貨で億り人」なんて言葉が流行したのは2017~2018年頃、その後暴落期もありましたが今年は史上最高値を更新し続けており、暗号資産まわりは何かと騒がしくなっております。最近は投資家の投資対象として定番化しつつあり、ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれるようになり、インフレの対策になる価値保存の手段として定番になりつつもある様です。「価値保存なら現金でいいじゃないか」と思われるかも知れませんが、将来物価が上がっていけば現金の価値は相対的に下がるので、時間とともに価値が上がっていく様な資産に替えておかなければ、というのが投資家側の考え方です。
ちなみに、仮想通貨という呼び方がしっくり来る感はありますが、最近は「暗号資産」の方が主流な呼び方っぽいです。そんな暗号資産に関する海外ニュースを以下に引用・和訳していきますので、参考になりましたら幸いです。記事の最後には暗号資産の事がとても分かりやすくまとまった書籍もご紹介しますので、ぜひご確認下さい。

2.英語ニュース和訳

引用元:CNN Business
表題:Deciding whether to invest in Bitcoin? Here are the other big names in crypto (by Anneken Tappe, November 13, 2021)
URL:https://edition.cnn.com/2021/11/13/investing/bitcoin-ethereum-crypto-guide/index.html

Deciding whether to invest in Bitcoin? Here are the other big names in crypto

ビットコインに投資しようかどうか検討中?その他の暗号資産の有名なものもご紹介

crypto:暗号、ここでは暗号資産(つまり仮想通貨)の事

Cryptocurrencies have hit new all-time highs this month as they become more appealing to mainstream investors.

暗号資産相場は今月史上最高値を更新し、主流の投資家にとっても(投資対象として)魅力的になりつつある。

Bitcoin, the most popular digital currency, soared to a new all-time high of nearly $70,000 per coin this week. It has climbed almost 125% this year, while the good old S&P 500 (SPX) is up less than 24%.

最も主要なデジタル通貨であるビットコインは、今週1ビットコインあたり7万ドル近くまで上がって史上最高値まで急上昇した。今年で125パーセントも値上がりした一方で、古き良きS&P500(SPX)指数は24パーセント以下の上昇にとどまった。

soar:高く上がる、急上昇する
S&P500(SPX):米国の優良企業500社による株価指数。日経平均のアメリカ版みたいなイメージ。「エスピー500」とか「エスアンドピー500」など呼び方は人それぞれ。

The first Bitcoin ETF started trading last month, allowing investors to get in on the crypto craze without actually buying the currencies outright.

先月、初のビットコインETF取引が開始され、投資家は実際に仮想通貨を全く買わなくても暗号資産ブームに乗る事が出来るようになった。

ETF:上場投資信託。指数に連動した信託商品を株式市場で個別株の様な感覚で買える。ここではビットコインの価格変動に連動した投資商品の事。
craze:流行
outright:完全な、全くの

Clearly, the crypto craze is here to stay. But there are big questions about what kind of regulation might be in the works for the asset class. And even some of Wall Street’s biggest names, most notably JPMorgan (JPM) CEO Jamie Dimon, remain skeptical of cryptos’ staying power.

明らかに暗号資産ブームは広がってきている。しかし、この金融資産にどの様な規制がかけられて水を差されるのかという大きな疑問が残る。ウォール・ストリートのビッグネーム達、とりわけJPモルガンのCEOのJamie Dimon氏は暗号資産がその力を維持するかどうかにいまだ懐疑的である。

here to stay:普及している、生活に浸透している
in the works:妨害する、水を差す
asset class:金融資産
notably:とりわけ
skeptical:懐疑的な

For investors new to the space, the myriad of coins can be daunting. Here’s an overview of the five biggest cryptocurrencies.

投資家たちには新たな分野であり、無数の種類のコインにひるんでしまうかもしれない。5つの主要な暗号資産の概要をここにまとめる。

myriad:無数の、数え切れない
daunting:ひるませる、大変厳しい
overview:概要

Bitcoin

Bitcoin has always been the biggest player in the cryptoverse, and is now worth more than $1.2 trillion in market capitalization, according to CoinMarketCap.

ビットコインは暗号資産の世界で常に最大のプレイヤーであり続けており、CoinMarketCapによればその価値は今や1.2兆ドル以上にも及んでいる。

~verse:~の世界。ここではcryptoverseで「暗号資産の世界」の意味。

Its new all-time high makes it more than 10 times more valuable per unit than the next biggest crypto.

それ(ビットコイン)は過去最高額になり、2番目に大きな暗号資産の10倍以上の価値となった。

Launched by an anonymous creator in 2009, the digital currency runs on blockchain technology — another crypto buzzword. Essentially, the blockchain is a decentralized ledger system where records of transactions are stored. That’s the key difference between bitcoin and traditional fiat currencies like the US dollar or the euro, which are controlled by central banks.

2009年に匿名の技術者によって開始されたが、デジタル通貨はブロックチェーン技術によって運営されている。このブロックチェーンという言葉は暗号資産界隈における流行語である。そもそも、ブロックチェーンは非中央集権的台帳システムの事で、取引履歴を記録するものである。それこそが、ビットコインとドルやユーロなどの伝統的な法定通貨を分かつ大きな違いであり、(法定通貨は)中央銀行によって制限・管理されるのだ。

buzzword:流行語、決まり文句
decentralized:非中央集権的な
ledger:台帳
transaction:取引
fiat:許可、認可

Many bitcoin bulls call it a “store of value” — a label historically reserved for safe haven investments like gold — and argue that that the digital currency is a good tool to hedge against inflation, something a lot of investors are worried about at the moment.
But it’s also prone to wild swings in value, including flash crashes.

多くのビットコインの買い手は「価値保存」を口にする(歴史的には安全資産と言えば金が代表的であるが)。(投資家たちは)デジタル通貨は、インフレに対するリスクヘッジとして良い手段だと議論している。インフレは目下多くの投資家の不安の種なのである。

bull:買い手、通常は雄牛の意味だがここではビットコインの買い手を指す
haven:避難所、安息の場所

Bitcoin “miners” use computers to solve complex puzzles to create a new block on the chain. That process is in turn rewarded with bitcoin, though the reward halves for every 210,000 blocks mined.

ビットコインの「採掘者たち」は網の中の新たなブロックを作り出す為にコンピューターで複雑なパズルを解いている。その工程の見返りにビットコインが与えられるが、21万ブロックが採掘される毎にその見返りは半減していくのだ。

halves:折半する、半分にする、割り勘にする

These “halving” events have in the past led to volatility in the bitcoin price. And the mining process eats up a lot of computing power and electricity, which has led to concerns about bitcoin’s environmental impact.

その「半減期」と呼ばれるイベントが、過去にはビットコイン価格の激しい変動を引き起こした。採掘の工程はコンピューターのパワー消費と電力を大量に使うので、環境への影響も懸念されている。

volatility:ボラティリティ、価格変動の事

Ethereum

Ethereum is the perennial second fiddle of the crypto world.

イーサリアムは暗号資産の世界において永遠の2番手である。

perennial:長期間続く、永遠の
second fiddle:第2バイオリン、転じて第二の役割の意味

But it’s still one of the most popular and valuable digital currencies, and with a market cap of nearly $560 billion, it’s firmly in second place behind Bitcoin. Its all-time high was just below $5,000 this week, according to CoinDesk data.

しかしイーサリアムは最も人気で価値のあるデジタル通貨の1つであり、市場の上限は5,600億ドルにも昇り、ビットコインに続く2番目の確固たる地位を築いている。CoinDeskデータによれば、今週5,000ドル弱の史上最高値を記録した。

cap:上限

The value of Ethereum, launched in 2015 as open-source blockchain-based software with its own cryptocurrency, has risen more than 540% this year. It’s been boosted by investors who believe Ethereum, also called Ether, will be key for decentralized finance including smart contracts and NFTs (non-fungible tokens).

2015年にオープンソースのブロックチェーンを基本としたソフトを基盤にした独自の暗号通貨として発行されたイーサリアムの価値は、今年540%も上昇した。その価値を信頼している投資家によって価格は急上昇してきたが、イーサリアムはイーサーとも呼ばれ、スマートコントラクトやNFTなどの非中央集権的決済実現のカギとなっている

NFT:Non-Fungible Tokenの略、「非代替性トークン」の意味。仮想通貨に識別子がついており、通貨が誰のものであるかが分かるのが特徴。

The software was created to expand the use of the blockchain beyond bitcoin so it could be used in wider applications, which makes it more than merely a cryptocurrency. And unlike bitcoin, ether supply isn’t capped. New tokens are created constantly through a similar mining process.

ソフトウェアはビットコイン以上にブロックチェーンの利用を広める為につくられたもので、より広い用途で利用可能で、単なる暗号資産以上のものになりうるだろう。そしてビットコインと違い、イーサーの供給には上限が無い。新しいイーサーの貨幣は、(ビットコインの様な)採掘プロセスを経て定期的に発行されている。

token:貨幣

Binance Coin

The third-largest crypto, with a market cap of more than $100 billion, Binance Coin, or BNB tokens, is a different beast. A product of the Binance Exchange, the largest cryptocurrency platform by volume traded, it was created as a means to pay for fees on its own platform.

三番目に巨大な暗号資産であるバイナンスコイン(またはBNB)は、市場価値の上限が1,000億ドル以上になるが、(他のコインとは)また異なる強力な通貨である。Binanceは取引量最大の暗号資産取引所であるが、(Binance Coinは)独自プラットフォーム内で支払いをする手段として生み出された

Binance Coin is also different in that it can be exchanged only into other cryptocurrencies, and not into dollars or any other fiat currency.

バイナンスコインは、他の暗号通貨にしか交換できない点において他のコインと異なり、ドルなどの基軸通貨にも換えられないのである。

Tether

Tether has moved up to rank fourth among the five biggest digital currencies, with a market cap of nearly $74 billion.

テザーは、市場価値の上限が740億ドル近くもあり、最大の五大デジタル通貨の中で4番手にまで上がってきた。

It’s an example of a so-called stablecoin because it is pegged to the US dollar. This keeps Tether relatively stable compared with other cryptocurrencies, which can be very volatile. At its 2014 creation, the value of each token was set at $1.

テザーはいわゆるステーブルコインと呼ばれる通貨の一例であり、USドルと連動している(1ドル=1テザーの等価交換をうたっている)。この事がテザーを、価格変動が激しい他の暗号通貨と比べて安定的なものにしている。2014年の通貨発行時には、1テザーあたりの価値は1ドルに設定されたのである。

pegged to~:連動した
volatile:(価格の)変動が激しい、不安定な

While regulatory uncertainty is a big topic for all cryptos, stablecoins might be at particular risk: Earlier this month, the President’s Working Group on Financial Markets, the Federal Deposit Insurance Corporation and the Office of the Comptroller of the Currency all urged Congress to slap bank-like rules on stablecoins. The regulators worry that the digital assets aren’t in fact stable and could hurt investors and create financial stability.

(将来の)規制が不明瞭な事は全ての暗号資産にとって大きな懸念点である一方で、ステーブルコインはある特定のリスクを抱えていると言えるかも知れない。今月初旬に、大統領肝いりの経済市場への取り組みグループと連邦預金保険公社、さらに通貨の監査をする事務局は揃ってステーブルコインに対して従来の銀行の様な規制を拒否する様、議会に働きかけた。規制を設ける側からすれば、デジタル資産がその実ステーブル(安定的)ではなく、投資家の経済的安定を損なうものになりかねない事が懸念される。

Federal Deposit Insurance Corporation:連邦預金保険公社
comptroller:会計監査役
congress:議会slap:平手打ちする、拒絶する
regulator:取り締まる人、規制する者

Solana

Solana is basically a competitor to Ethereum. It’s a blockchain network with its own digital currency called Sol.

ソラナは基本的にイーサリアムと競合する通貨である。それ(ソラナ)はソルと呼ばれる独自のデジタル通貨を伴うブロックチェーンネットワークである。

The crypto went from being worth a modest $2 per unit to a value over $200, bringing its market cap to more than $70 billion and outpacing fellow cryptos Cardano and XRP, which have also spent time in the top five.

ソラナはたった2ドルの価値から始まって200ドル以上の価値まで跳ね上がり、市場規模は700億ドルにまで押し上げられた。これまでにトップ5に入っていたカルダノ(ADA)、XRP(リップル)などの暗号資産を追い抜く形となった。

modest:控えめな

3.さいごに~おすすめ書籍紹介

本記事では仮想通貨(暗号資産)に関する海外ニュースをご紹介しました。ブロックチェーンとかマイニングとか横文字が多くて理解しにくいかも知れませんが、やっている事は今まで現実で行われてきたもののデジタル化だと感じます。ブロックチェーンは出納帳、マイニングは鉱山での金の採掘がネットワークと言う山の中でブロックを生成する形でデジタル化されたものと理解すればしっくり来るのではないでしょうか。

ここで仮想通貨の事をもっと知りたいという方におすすめの書籍をご紹介します。「マンガでわかるビットコインと仮想通貨」は基本事項をマンガでやさしく理解するのにとても役立ちます。ブロックチェーン技術の何たるかや、ビットコイン誕生の背景、過去に起きた事件、今後仮想通貨(暗号資産)利用が拡大されるであろう分野の説明、未来予測までが分かる良書です。

マンガでわかるビットコインと仮想通貨|三原 弘之(監修)、サイドランチ、立野新治
created by Rinker

私自身も暗号資産(仮想通貨)投資をかじっており、別ブログにて記事を書いていますので、以下にご紹介致します。お役に立ちましたら幸いでございます。

<参考記事>
【備忘録】仮想通貨取引を始めました(暗号資産、投資方針)(みっちーブログ)
ビットコインと靴磨きの少年の話(暗号資産、仮想通貨)(みっちーブログ)

おわり

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