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金持ち父さん貧乏父さんで英語多読~洋書ならキンドル版あり|投資本の金字塔

(2023.2.19)

記事の概要
・投資本業界の大ベストセラー、ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)洋書の書籍概要、あらすじをまとめます。
英語の難易度、どんな方におすすめなのか、個人的おすすめ度などが分かります。
・書籍から英語原文を一部引用して和訳。洋書にチャレンジするかのご参考になれば幸いです。

1.はじめに

投資関連の本は世の中に星の数ほど世に出回っていますが、全世界で累計4000万部も売り上げた本はこの本くらいのものでしょう。ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)を洋書で読みましたので、本記事では書籍の概要、あらすじ、どんな方におすすめの本なのか、英語の難易度、おすすめ度などをまとめます。書籍から英語原文を一部引用して和訳しますので、洋書にチャレンジするかどうかを判断する指標にして頂ければ幸いです。

結論から言うと、読む人を選ぶ本だと思います。文体が平易だから投資初心者向けの本として扱われがちですが、内容は決して初心者向けではありません。資産形成に対してある程度の経験と造詣がある方向けの本だと今回思いました。では初心者はどんな投資本を読めば良いのか?という事も後述しましたので、本記事を最後まで読んで頂ければ幸いです。

2.本の概要~洋書ならkindle版あり|Rich dad poor dad(金持ち父さん貧乏父さん) by Robert T. Kiyosaki

まずは書籍情報です。

タイトル Rich Dad Poor Dad: What the Rich Teach Their Kids About Money That the Poor and Middle Class Do Not!

(邦題)金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学

著者 Robert Kiyosaki and Sharon L. Lechter
米国
言語 英語
ジャンル Personal finance
出版社 Warner Books
出版年 2000年
ページ数 336 or 207
単語数 61,479語(推計)

参考:Wikipedia, Rich Dad Poor Dad

Rich Dad Poor Dad (English Edition)|Robert T. Kiyosaki (著)
created by Rinker

・著者の情報

金持ち父さん貧乏父さんの著者のロバート・キヨサキ氏はアメリカ人です。出身はハワイ州。名前の通り日系の方ですが、4世ともなるともう純粋なアメリカ人という感じがします。1947年生まれで記事執筆時点(2023年2月)でもう75歳です。肩書は投資家・実業家・作家・モチベーショナル・スピーカー・金融リテラシー活動家となっております。

不動産投資で財を成したイメージがありますが、会社員としてもスタンダードオイルやゼロックスのトップ営業マンだったという事で、元々若いうちから稼ぐ力があって入金力が非常に高かったと思われ、彼の投資エピソードや成功事例は日本の普通のサラリーマンにはあまり参考にはならないかも知れません。以下にロバート・キヨサキ氏のウェブサイトやSNSをまとめます。

・Twitter:@theRealKiyosaki
・Instagram:therealkiyosaki
・Rich Dad Company(英語):https://www.richdad.com/
・「金持ち父さん 貧乏父さん」日本オフィシャルサイト:https://www.richdad-jp.com/

・あらすじ

ロバート・キヨサキ氏の自叙伝的な形で書かれている。
幼い頃の親しい友人の父親(金持ち父さん)と自分の父親(貧乏父さん)のお金や労働に対する考え方を対比しながら、お金持ちと貧乏人の行いの違いを分かりやすく論じる。お金の為に働く貧乏人の「ラットレース」から抜け出す為には、まず自分の為に働いてくれる資産を買えと著者は言う。本書の「金持ちは資産を買い、貧乏人は負債を買う」の金言はあまりにも有名。いわゆる「お金に働いてもらう」事をすすめています。
著者の仕事観も語られ、お金の為ではなく長い目で見て色々な知識を得る為に色々な会社を経験せよ、とも。本の中盤以降は、主にアメリカの不動産投資を中心とした著者の投資成功体験が羅列される。
会社を設立して節税する等、著者が莫大な資産を形成してきた成功体験事例が余すところなく記されている。

3.こんな人におすすめ~メリット・デメリット|ロバート・キヨサキ「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)

ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)ですが、多くの投資関連インフルエンサーやユーチューバーがネタにしており、賛否両論が分かれています。読むと投資のモチベーションが上がる良書である一方で、結構ツッコミどころがある本なのは確かです。この書籍の良い点・悪い点と、読む事をおすすめする人・しない人を以下にまとめます。

✅良い点

・読むと投資のモチベーションが上がる既に金融知識があり、ある程度の投資経験のある人が改めて読むとやる気が出てくる
・自分のポートフォリオを念頭に読むと、方向性が正しいかどうか、もっとリスクを取っても良いのかどうか、思いを巡らせるきっかけをくれる。
・洋書は会話や口語中心で、非常に分かりやすい文章で書かれている

✅悪い点

アメリカ人が書いた本なので、日本の状況には当てはまらない内容がある
※例)短期間で転職して色々な会社で多岐に渡るスキルを身につける事を良しとしている。そう言いつつも、成功した超大金持ち(エジソン、ビル・ゲイツ、ドナルド・トランプ等)は必ず何かに偏った能力がある事を論じ、バランスを気にするなとも言い、矛盾がある。著者は非常に要領が良いタイプなのだと思いますが、日本ではちょっとどうなんだろうと思いました。
・著者の不動産投資などの成功例があまり参考にならない。全てアメリカの例なので、日本人にはあまり参考にはならない。

次におすすめな人、おすすめではない人をまとめます。

こんな人におすすめ

実際に投資をしている方で尚且つ英語を勉強している方であれば洋書を読むのはとてもおすすめ。読みやすい英語で書かれている。投資のモチベーションが上がる
・既に王道の投資の何たるかを知っている方。

おすすめできない人

・まだ投資をした事が無い人。
・王道の投資の何たるかをまだ知らない人。

金持ち父さん貧乏父さんはアメリカ人が書いた本なので、日本には当てはまらない部分があります。投資にはリスクが付きものなので、全て真に受けず、自分に必要な情報を取捨選択出来る人でないとおすすめは出来ない本です。本の内容に関して、巷では賛否両論色々言われます。企業に雇われてお金の為に働く事をラットレースと呼んでいるのは衝撃です。そこから抜け出す為には、資産をまず買ってお金に働いてもらう事が重要だと本書は説きます。

本には書いてないのですが、「資産」と一口に言っても「一流の」資産を買う事が重要です。一流の、という部分が重要で、何が一流の資産なのか分からない人はこの本を読んで安易に投資を始めるのではなく、もっと他の本を読んだ方が良いと思います。著者は米国人ですが、米国は世界一の株式市場があり、人口が増え続けている経済的超大国なので、その環境下で株や不動産投資をする事と日本人が日本で投資をする事は訳が違います。その辺りを踏まえないと冷静にこの本を読む事が出来ません。金持ち父さん貧乏父さんは、初心者向けではない、読む人を選ぶ本だと思います。

・英語の難易度、多読学習でのおすすめ度は星5/5つ中

ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)を洋書多読の学習材料として見た場合のおすすめ度は5点満点です。会話中心の口語体で書かれており非常に読みやすく、日常会話力の向上にも役立ちそうです。但し、既に投資についての入門的な知識や多少の経験がある事が前提にはなりますが。TOEICスコアで言えば、650点位からチャレンジ出来る位、読みやすい文章で書かれています。

・本の感想~おすすめ度は星3.5/5つ中|まずは王道の投資を知るべき

ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)の書籍自体のおすすめ度は3.5(5点満点中)です。
万人におすすめ出来る本ではありません。特に投資経験がまだ無い方は、王道の投資が何たるかをまず知るべきだと思います。例えば以下の様な書籍がお役に立つのではないかと思います(クリックするとアマゾンの商品ページに遷移します)。

ウォール街のランダムウォーカー 株式投資の不滅の真理
インデックス投資は勝者のゲーム
「ジェイソン流お金の増やし方」厚切りジェイソン
「本当の自由を手に入れる お金の大学」両学長
「38歳までに受けたい「甘くない」お金の授業」井上ヨウスケ

4.書籍から英文引用・和訳|Rich dad poor dad(金持ち父さん貧乏父さん) by Robert T. Kiyosaki

本章ではロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)の洋書から、英語原文を引用して和訳していきます。洋書多読にチャレンジするかどうかの判断材料にして頂ければ幸いです。

✅その方面では永遠のテーマとなるであろう「持ち家は負債である」という主張

One believed, “Our home is our largest investment and our greatest asset.” The other believed, “My house is a liability, and if your house is your largest investment, you’re in trouble.”

Kiyosaki, Robert T.. Rich Dad Poor Dad (p.12). Plata Publishing, LLC.. Kindle 版.

一方(貧乏父さん)は「マイホームは最大の投資であり、最高の試算だ」と信じ込んでおり、もう一方(金持ち父さん)は「持ち家は負債であり、家が最大の投資なんだとしたら、問題に陥るだろう」と思っていた。

✅著者の主張の根幹であるファイナンシャルインテリジェンスの重要性

Money is one form of power. But what is more powerful is financial education. Money comes and goes, but if you have the education about how money works, you gain power over it and can begin building wealth.

Kiyosaki, Robert T.. Rich Dad Poor Dad (p.16). Plata Publishing, LLC.. Kindle 版.

お金は力の形の一つだ。しかし、もっと強力なものはマネーに関する教育だ。お金は出ていったり入ってきたりするが、お金がどの様に働くかの教育を受けていれば、お金を支配する力を得て富を形成し始める事が出来るだろう。

✅こちらもあまりにも有名な一節

The poor and the middle class work for money. The rich have money work for them.

Kiyosaki, Robert T.. Rich Dad Poor Dad (p.32). Plata Publishing, LLC.. Kindle 版.

貧乏人と中流階級はお金の為に働くんだ。富裕層はお金を働かせるんだ。

✅お金の為に働き、稼いだ分だけ消費を増やしていく行為をラットレースと揶揄する

People’s lives are forever controlled by two emotions: fear and greed. Offer them more money and they continue the cycle by increasing their spending. This is what I call the Rat Race.”

Kiyosaki, Robert T.. Rich Dad Poor Dad (p.39). Plata Publishing, LLC.. Kindle 版.

人生は2つの感情、つまり恐怖と欲望で支配されているんだ。人にお金を与えればそれだけ浪費を増やし続けるサイクルだ。これをラットレースと呼ぶ

✅学校では教えてくれない金融教育。にも関わらず多くの人が学校教育が終われば勉強をやめてしまう事を嘆く。

School is important, he told them, but for most people it’s the end, not the beginning.

Kiyosaki, Robert T.. Rich Dad Poor Dad (p.57). Plata Publishing, LLC.. Kindle 版.

学校教育は重要だ、と彼は言ったが、多くの人にとって学校教育が(勉強の)終わりになってしまう、そこから始まるのではなく、だ。

5.さいごに~和訳版「金持ち父さん 貧乏父さん」は紙の書籍のみ

本記事ではロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」(Rich dad poor dad)の洋書に関して、本の概要、あらすじ、良い点・悪い点、おすすめする方・しない方、英語の難易度、感想などをまとめました。英文がとても読みやすかったので、すらすら読む事が出来て楽しかったです。内容については賛否両論あるものの世界的大ベストセラーのすごい本である事は間違いありません。興味を持たれた方は、和訳本から読んでみるのもありだと思います。和訳本はkindle版は無く、紙の書籍のみです。

金持ち父さん 貧乏父さん|ロバート キヨサキ (著)、白根 美保子 (翻訳)
created by Rinker

この本を読んで安易に投資を始めるのは危険でおすすめは出来ませんが、多少の投資経験と知識がある方であれば情報の取捨選択が出来ると思うので、刺激的な読書体験が出来るのでおすすめです。
本記事がお役に立てば幸いです。

第2章に戻って作品情報を見る

おわり

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