(2023.12.10)
この本はこんな方におすすめ
・1作目のThe Housemaidを読んだ方。
・英語学習中級者向け。目安はTOEIC800点位。
・サスペンス系小説が好きな方。
記事の概要
・アメリカのホラー小説家のFreida McFaddenの大ヒット作、The Housemaid(2022)の続編、The Housemaid’s Secretを読みましたので、本の概要、あらすじ、登場人物一覧、英語の難易度などをまとめます。
・前作はホラー系でしたが、今回はサスペンス系(どんでん返しあり)だと思います。
・シンプルで読みやすい英語で書かれてますので、多読での学習におすすめの一冊です。
・書籍から実際の英文を一部引用して和訳します。洋書を読むかどうか判断する参考にして頂ければと思います。
1.はじめに~The Housemaid’s SecretはThe Housemaidの続編
アメリカのホラー(Psychological Thriller)作家のFreida McFaddenの大ヒット作、
The Housemaid(2022)の続編、The Housemaid’s Secret(2023)を読みました。前作の鬼気迫る人間模様は恐怖におののきながらもページをめくる手が止まらない(unputdownable)感じでした。今作はサスペンス風でまた一味違った雰囲気でしたが、後半のどんでん返しから一気に物語がまとまっていくスピード感は爽快でした。
この記事では、そんなThe Housemaid’s Secretの本の概要、あらすじ、登場人物一覧、英語の難易度などをまとめます。シンプルで読みやすい英語で書かれてますので、多読での学習におすすめです。書籍から実際の英文を一部引用・和訳しますので、洋書にチャレンジするかどうか、参考になれば幸いです。
洋書読了📘
The Housemaidの続編
“The Housemaid’s Secret”を読みました。今作では主人公Millieの過去が明らかになり、
前作のあの人も再登場して大活躍します👍前回はホラー要素多目でしたが、今回はサスペンスっぽい感じ。後半の伏線回収は爽快😀#英語学習 #多読https://t.co/CTFlklBzjp pic.twitter.com/xyv6MFTzPY
— みっちー@英語学習ブロガー (@michi1009_t) November 26, 2023
2.本の概要|The Housemaid’s Secret by Freida McFadden
題名 | The Housemaid’s Secret |
著者 | Freida McFadden |
ジャンル | psychological thriller |
出版社 | Bookouture |
出版年月日 | 2023年2月20日 |
ページ数 | 316ページ |
・あらすじ
前科があるがそれを隠して生きてきた主人公のMillie(Wilhelmina Calloway)は、前作で大変な目に遭ったが引き続き家政婦を生業として生活していた。自分のアパートを借りられる様になり、大学にも通い、勉強に仕事に忙しくも充実した毎日を送っていた。わがままな主婦のAmber Degrawに雇われていたが、ひょんな事がきっかけで仕事をクビにされてしまった。
前科のあるMillieにとっては仕事を見つけるのは大変で、バックグラウンドチェックをされると犯罪歴があるのでまず雇ってもらえなかった。そんな中、アンティーク家具に囲まれたマンハッタンの超高級ペントハウスに住むIT長者 Mr. Douglas Garrickの家での家政婦の仕事が決まった。給料も良く、文句なしの職場かと思われたが、妻のWendyは常に自室に閉じこもっており、顔を見た事もなく、様子がおかしい。
また、プライベートでは怪しい車に度々後を付けられ、不穏な空気が漂い始める。
そこには黒い大きな陰謀が隠されており、Millieはその渦中に巻き込まれていく。彼氏のBrockは弁護士を目指して勉強中なので、頼ってみるのだが…。
先の読めない意外な展開が次から次へと巻き起こり、どんでん返しもあり最後まで目が離せない本作は必読です。
・主要登場人物
The Housemaid’s Secretの主要人物を以下に紹介します。しかし、物語後半から明かされる陰謀に絡む人物は紹介した瞬間ネタバレになってしまうのでそこは控えさせて頂きます。前作のThe Housemaidに比べると人間関係が複雑で、若干ですが物語についていく難易度が上がったかも知れません。
Millie (Wilhelmina Calloway):主人公の女性。前科を隠して家政婦として働きながら、大学で社会心理学を学ぶ。
Brock Cunningham:Millieの彼氏。弁護士を目指して勉強中。Millieと一緒に暮らしたいと思っている。
Mr. Douglas Garrick:マンハッタンの豪勢なペントハウスに住むIT長者。Millieを家政婦として雇った。
Mrs. Wendy Garrick:Douglasの妻。常に自室に引きこもっており、Millieと顔を合わせた事も無い。
・洋書の英語レベル、難易度
前作のThe Housemaid同様、今回のThe Housemaid’s Secretも全体的に読みやすい英語で書かれており、スラスラと進められスムーズに物語に入っていく事が出来ます。難易度はTOEICスコアの目安で言うと800点位の方なら読めるのではないかと思います。英語多読中級者向けです。300ページ以上のボリュームがありますが、ストーリーがとにかく面白いので英語を読む苦痛はなく、最後まで楽しめます。
Freida McFaddenの本は読みやすく、個人的に非常にお気に入りの作家となりました。おすすめです。
・本の感想~英語多読でのおすすめ度は星4.5/5つ中
Freida McFaddenのThe Housemaid’s Secretの英語多読学習教材としてのおすすめ度は4.5つ星(5点満点中)です。前作同様ハラハラドキドキの意外性のあるストーリーと、読みやすい平易な英語が相まってどんどん読み進めたくなります。英語多読にはピッタリの本だと思います。
満点ではない理由は、1作目が面白過ぎた事です。映画でも何にでも言える事だと思いますが、1作目の衝撃を超えるのは難しいと思いました。前作の桁違いの面白さでハードルが非常に上がっていたので、マイナス0.5で4.5つ星の評価です。
前作The Housemaidはホラー系で、恐怖におののきながら夢中になって読めました。
2作目のThe Housemaid’s Secretはサスペンス系で、ちょっと毛色が違った作風でした。途中で冗長に感じる所もありましたが、後半の大どんでん返しと伏線回収のスピード感の気持ちよさはさすがで、勢いよく読む事が出来ました。
The Housemaid’s Secretは2023年に発売され、アマゾンでは10万件以上の評価が付いている大ヒット作です。そんなアメリカの最新の人気小説を原文のまま読める体験は至高で、英語多読学習の一環として非常におすすめです。
3.書籍から英文引用・和訳|The Housemaid’s Secret by Freida McFadden
この章ではThe Housemaid’s Secretより、原文を引用・和訳していきます。洋書の世界を少しだけ体感頂き、興味を持って頂けたら実際に手に取ってチャレンジして頂ければと思います。
✅物語冒頭の職場、Amber Degraw宅での様子
I clean for Amber twice a week, but I also do other errands for her, including babysitting for her nine-month-old daughter, Olive. I try to be flexible because the pay is fantastic, but she’s not great at asking in advance.
McFadden, Freida. The Housemaid’s Secret: A totally gripping psychological thriller with a shocking twist (English Edition) (p.10). Bookouture. Kindle 版.
Amberの家の掃除を週2回やっているけど、他の雑用もやっている。彼女の9か月の娘のOliveのベビーシッターも含めて。給料が最高に良いからなるべく何でも合わせる様にしてるけど、彼女は前もって頼む事が苦手みたい。
✅Amber宅での仕事を失い、次の職を探す
If I don’t find another job soon to replace the income I just lost after Amber Degraw let me go (with no offer of a reference), the best I could hope for is a cardboard box on the street outside the decrepit brick building where I currently live.
McFadden, Freida. The Housemaid’s Secret: A totally gripping psychological thriller with a shocking twist (English Edition) (p.15). Bookouture. Kindle 版.
もしAmber Degraw宅での稼ぎに代わる次の仕事(や、そのオファー)をすぐに見つけられなかったら、今住んでいるボロ屋敷の外に段ボールを敷いて生活する事が濃厚だと思う。
✅怪しい車に後をつけられる
It’s a black Mazda sedan. There are probably thousands of cars just like it in the city, but when I look at it, I get this weird sense of déjà vu. It takes me a second to realize why.
McFadden, Freida. The Housemaid’s Secret: A totally gripping psychological thriller with a shocking twist (English Edition) (p.26). Bookouture. Kindle 版.
それはマツダの黒いセダンだった。そんな車は町中幾千も溢れていると思うんだけど、それを見ると変なデジャヴ感がある。何が原因なのか一瞬分からなかった。
✅新たな職場でIT長者のDouglas Garrickに出会う
Douglas Garrick looks exactly like the sort of man who would be living in a penthouse on the Upper West Side. He’s in his early forties and handsome in that classic, chiseled sort of way.
McFadden, Freida. The Housemaid’s Secret: A totally gripping psychological thriller with a shocking twist (English Edition) (p.28). Bookouture. Kindle 版.
Douglas Garrickはいかにもアッパーウエストのペントハウスに住んでいそうなルックスの男性だった。彼は40代前半で、古風で端正な顔立ちのイケメンだった。
✅妻のWendyはずっと自室にこもっている…
“I’m sorry to hear your wife is ill,” I say. “She’s been sick for most of our marriage,” he explains. “She suffers from a… a chronic illness. She has good days and bad days. Sometimes she’s her usual self, and then other days she can barely get out of bed. And other days…” “What?” “Nothing.” He offers a weak smile. “Anyway, if the door is closed, just leave her alone. She needs her rest.”
McFadden, Freida. The Housemaid’s Secret: A totally gripping psychological thriller with a shocking twist (English Edition) (p.31). Bookouture. Kindle 版.
「奥様のご病気遺憾に思います」と私は言った。
「彼女は結婚してからずっと病弱なんだ」と彼(Douglas)は言った、「彼女は…慢性的な病気で苦しんでいるんだ。調子の良い時も悪い時もある。彼女は時々は通常の彼女でいるんだけど、ある時はベッドから出るのがやっとの時もあってまたある時は…」
「ある時は何?」と聞くと、「何でもないよ」と彼は弱弱しく微笑んだ。
ここから怪しく、衝撃の黒い陰謀が明かされていきます。
4.さいごに
この記事では、Freida McFaddenのThe Housemaid’s Secretについて、本の概要、あらすじ、登場人物一覧、英語の難易度などをまとめました。1作目のThe Housemaidの続編という形になりますが、1作目を読んでいなくても楽しめる様にはなっています。また、1作目では明かされなかった主人公の過去が詳しく語られるところも要チェックポイントです。ですが、1作目が衝撃的な面白さで必読ですので、読んでいない方はそちらをまず読む事をおすすめします。
The Housemaid’s Secretも、1作目の衝撃は超えずとも、十分に素晴らしく、ハラハラドキドキの読書体験が楽しめます。Freida McFaddenの英語の文章は読みやすく、TOEICスコア800点位ある英語学習者の方にはぜひ読んで頂きたい作家です。彼女の作品はアマゾンにたくさん出ているので、今後1つ1つ読んでいきたいなと思っています。
最後まで記事を読んで頂きありがとうございました。
おわり
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