Culture

【洋書】The Locked Door(2021)|シリアルキラー小説で英語多読~Freida McFadden(著)

(2024.1.1)

この本はこんな人におすすめ
・サイコスリラー系、シリアルキラー系の小説が好きな方。
・大ヒット映画「羊たちの沈黙」の様な世界観が好きな方ならきっとはまるはず。
英語学習中級者向け目安はTOEIC800点位

記事の概要
・アメリカ人作家Freida McFaddenのサイコスリラー小説The Locked Door (2021)を読みましたので、本の概要、あらすじ、登場人物一覧、英語の難易度などをまとめます。
・若干登場人物が多くて覚えるのに苦労するかもしれませんが、ストーリーも英文もシンプルで読みやすく書かれていますので、多読での英語学習に使えます。
・書籍から実際の英文を少しだけ引用・和訳します。洋書を読むかの判断材料にして頂ければと思います。

1.はじめに~The Locked Door by Freida McFadden(2021)

アメリカ人作家 Freida McFaddenの2021年出版のサイコスリラー小説、The Locked Doorを読みました。彼女の小説を読むのはかれこれ3作目となりましたが、今作も読みやすく且つ飽きさせない意外性のある展開で、手に汗握る洋書読書体験をさせてもらいました。
今回は凶悪なシリアルキラーを父に持ってしまった外科医の女性が主人公です。父は終身刑で牢獄にいるのですが、父の模倣犯が現れ、主人公が疑いをかけられどんどん事件に巻き込まれていくというストーリー。

この記事では、そんなThe Locked Door本の概要、あらすじ、登場人物一覧、英語の難易度などをまとめます。Freida Mcfaddenの小説はどれも読みやすく、感情を揺さぶられる読書体験ができますので、多読での英語学習に非常におすすめです。書籍から実際の英文を一部引用・和訳しますので、少しだけその世界を体感頂けるかと思います。

2.本の概要|The Locked Door by Freida McFadden

題名 The Locked Door
著者 Freida McFadden
ジャンル psychological thriller
出版社 Hollywood Upstairs Press
出版年月日 2021年6月1日
ページ数 313ページ
The Locked Door|Freida McFadden (著)
created by Rinker

・あらすじ

凶悪なシリアルキラーを父に持ってしまった外科医の女性Nora。父は彼女の幼少期に捕まり、18人程の女性を殺害した罪で終身刑で監獄の中。Noraは名前を変え、祖母に育てられた。
もちろん過去を隠しながら、優秀な外科医としてバリバリ仕事熱心に暮らしていた。そんな中、女性を殺害して両腕を切り落とすという父の殺害パターンを真似た模倣犯が現れた。しかも被害者はNoraが執刀した患者だった…。Noraは真っ先に疑いをかけられ、どんどん事件に巻き込まれていってしまう。

果たしてNoraは逃れられるのか、真犯人は一体誰なのか。過去と現在が交錯し、絡み合っていくストーリーは驚きの結末を迎える。

・主要登場人物一覧

Freida McFaddenのThe Locked Doorには多くの登場人物が出てきますが、以下の人物が中心になります。以下の人物さえ捉えておけば物語の中で迷子になる事はないかと思いますので押さえておきましょう。

Nora Davis:仕事に生きる外科医の女性。幼少時に父が連続殺人で捕まった。ファミリーネームをNierlingからDavisに変え、祖母に育てられた。
Aaron Nierling:Noraの父親。殺害した女性の両腕を切り落とすという手口で18人程の女性を殺害したシリアルキラーでサイコパス。捕まって終身刑となり監獄に。
Philip Corey:Noraの上司。気さくでイケメンだが、Noraとはあまりそりが合わない。
Harper:Noraの部下。最近彼氏にふられた。
Sheila:Noraの部下。
Detective Barber:探偵。一連の事件でNoraを疑っている。
Brady Mitchell:Noraの元彼。ホラー好きで、Noraの父親をリスペクトしている。Noraが通うバーの店員となり、偶然再会する。

・洋書の英語レベル、難易度

Freida McFaddenの小説を読むのはこれで3作目となりましたが、The Locked Doorも分かりやすい英語で書かれており、300ページ以上のボリュームがありますが、それ程苦はなく読む事ができました。TOEICスコアの目安で言うと800点位あれば、普通に読めるのではないかと思います。
今作もあっと驚く展開が待っており、手に汗握るハラハラドキドキのストーリーです。
続きが気になってすらすらとページをめくっていけますので、英語多読にはおすすめです。

・本の感想|おすすめ度 星4/5つ中~羊たちの沈黙が好きならハマるはず

Freida McFaddenのThe Locked Doorの英語多読学習教材としてのおすすめ度は星4つ(5点満点中)です。彼女の作品を読んでいて毎度思うのは、読ませる力がすごい、という事です。読者を引き込むストーリーやどんでん返しは一体どうやって思いつくのでしょうか。
星4つの理由ですが、今回のThe Locked Doorは過去と現在を行き来する形で同時進行的に物語が進んでいくのですが、その絡み合いにそこまで見事さを感じなかったので、星1つ減とさせて頂きました。

シリアルキラーの父親の猟奇性の描写などは、何となく映画「羊たちの沈黙」を彷彿させるものがありました。「羊たちの沈黙」が好きな方であれば、The Locked Doorもハマる事間違いなしです。
ちなみに、「羊たちの沈黙」の原作小説を読もうと過去に挑戦した事がありましたが、
そちらは難しくて挫折しました。映画を見て内容や面白さをを知っているにも関わらず難しくて諦めてしまいました。いつか自分の英語力が伴ってきたら再チャレンジしようと思っています。

3.書籍から英文引用・和訳|The Locked Door by Freida McFadden

この章ではThe Locked Doorより、原文を一部引用して和訳していきます。洋書の世界観を覗いて頂き、実際に読むかどうか判断頂ければと思います。

✅主人公Noraが一人でバーで飲んでいるシーン。父親が連続殺人鬼だった事が発覚してから26年経った事を噛みしめていた。

I’m probably just paranoid tonight because it’s the twenty-sixth anniversary of the day my whole life changed. The day they found out what was in our basement.

McFadden, Freida. The Locked Door: A gripping psychological thriller with a jaw-dropping twist (English Edition) (p.8). Hollywood Upstairs Press. Kindle 版.

多分今夜は猜疑的になりすぎてるんだ。今日は私の人生がまるっきり変わった日から26周年だから。うちの地下室で何が行われていたのか見つかったあの日から。

✅バーのテレビで父に関するクイズが流れた

What serial killer was commonly known as the Handyman? The bartender glances at the screen and says in an offhand way, “Aaron Nierling.”

McFadden, Freida. The Locked Door: A gripping psychological thriller with a jaw-dropping twist (English Edition) (pp.10-11). Hollywood Upstairs Press. Kindle 版.

(TVのクイズ番組の司会者)「Handymanの別名で知られるシリアルキラーと言えば誰?」
バーテンダーは画面に目をやり無造作に言った、「アーロン・ニアリング」。

✅父 Aaron Nierlingの特徴

My dad is the most handsome of all of my friends’ dads. He’s tall and has thick dark brown hair that’s almost black and nice white teeth and all the teachers get giggly around him.

McFadden, Freida. The Locked Door: A gripping psychological thriller with a jaw-dropping twist (English Edition) (p.30). Hollywood Upstairs Press. Kindle 版.

私の父は友達のお父さんの中で一番カッコよかった。背が高く、髪の毛は太く黒に近いダークブラウンで、歯は白く、先生達は皆(照れて)笑っていた。

✅Noraが担当した患者のMs. Swansonが殺害された事を知る

The crease between Barber’s eyebrows deepens. “Unfortunately, Ms. Swanson was found murdered at around three in the morning.”
“Oh!” I clasp a hand over my mouth. “Oh my God. That’s awful. She was only… She was very young.”

McFadden, Freida. The Locked Door: A gripping psychological thriller with a jaw-dropping twist (English Edition) (p.77). Hollywood Upstairs Press. Kindle 版.

(探偵の)バーバーは眉間に深くしわを寄せた。「不運な事にミス・スワンソンは今朝3時頃に殺害されました」。

✅Ms. Swansonの写真を確認するNora。彼女は、父が連続殺害してきたタイプと一致していた…。

She’s just as I remember her. Mid-twenties. Beautiful, with flowing dark hair. I remembered all that perfectly. But what I wasn’t certain about is now staring me right in the face. Her clear blue eyes.

McFadden, Freida. The Locked Door: A gripping psychological thriller with a jaw-dropping twist (English Edition) (p.79). Hollywood Upstairs Press. Kindle 版.

彼女(ミス・スワンソン)は記憶している通りの彼女だ。20台半ば。美人で、サラサラのダークヘアー。それらを完全に覚えている。しかし不確かだったものが今私を見つめている。彼女の透き通る様な碧眼が…。

4.さいごに

この記事ではFreida McFaddenのThe Locked Doorについて、本の概要、あらすじ、登場人物、英語の難易度をまとめました。Freida McFaddenの作品はどれも読みやすい英語で書かれており、なおかつスリリングな読書体験ができますので、とても多読向きだと思います。300ページ以上のボリュームで、登場人物も多く出てきますが、それほど難はなく読めるのではないかと思います。
凶悪なシリアルキラーの父を持ってしまった娘の物語は、何となく映画「羊たちの沈黙」を彷彿とさせる世界観を感じました。あの様な雰囲気が好きな方にはなおさらおすすめです。最後の大どんでん返し的な展開もびっくりする事間違いなしなので、ぜひ読んで体感して頂きたいです。

最後まで記事を読んで頂きありがとうございました。

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おわり

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