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2024年イグノーベル賞|日本人が生理学賞~肛門・腸呼吸の研究|英語記事和訳

(2024.10.5)

記事の概要
・2024年も日本人がイグノーベル賞を受賞しました。それに関する英語ニュースを見ていきます。
哺乳類はおしりで呼吸する事が可能なのか?という風変わりな研究が生理学賞を受賞しました。
・非常に興味深い国内ニュースを通して英語を勉強できます。

1.はじめに~2024年イグノーベル賞(生理学賞)を日本人が受賞

毎年日本人が何かしらの賞を受賞して話題になるイグノーベル賞ですが、今年も日本人研究者が受賞し、これで18年連続で日本人がイグノーベル賞受賞となりました。
今年は東京医科歯科大学の武部貴則教授らの、「哺乳類による肛門呼吸の可能性」についての研究が生理学賞に輝きました。ドジョウが腸を介しておしりから呼吸をするメカニズムは哺乳類でも可能なのか、という何ともユニークな研究なのですが、肛門呼吸の可能性が実証されれば、将来呼吸困難な方の治療に役立つ可能性があるそうです。
こちらの短い動画にて、受賞の様子がご覧頂けます。

YouTubeチャンネル:日テレNEWS
動画タイトル:【イグ・ノーベル賞】ドジョウをヒントに“腸呼吸”研究 日本人が18年連続受賞 (2024年9月13日)
URL:https://www.youtube.com/watch?v=Dt0cOZhVitg

ドジョウの帽子をかぶっている武部貴則教授の英語が流暢ですごいと思いました。「お尻」のくだけた言い方、buttsという単語を使っています。

この記事では、そんなおかしくも素晴らしい研究に関する英語ニュースを引用・和訳していきますので、楽しく勉強していきましょう。

2.英語ニュース引用・和訳~哺乳類の肛門・腸呼吸研究|2024年イグノーベル生理学賞

この章では2024年イグノーベル賞受賞日本人に関する英語ニュースを引用、和訳していきます。興味深いニュースを通して楽しく英語の勉強ができます。

引用元:The Asahi Shimbun
表題:Japan-U.S. team wins Ig Nobel prize for anal breathing study (By FUMI YADA/ Staff Writer)(13, September, 2024)
URL:https://www.asahi.com/ajw/articles/15425988

📝日本人研究者が18年連続で受賞

A team of Japanese and American researchers was awarded the satirical Ig Nobel Prize in physiology on Sept. 12 for discovering that mammals can breathe through their anuses.

This marks the 18th consecutive year that a Japanese researcher has been honored with the Ig Nobel Prize, which recognizes “research that makes people laugh and then think.”

日本とアメリカの研究チームが9月12日、哺乳類が肛門を通して呼吸が出来る事を発見し、(ノーベル賞のパロディ版の)イグノーベル生理学賞を受賞した。これにより、日本人研究者のイグノーベル賞受賞は18年連続となった。この賞は「人々を笑わせ、考えさせる」賞として知られている。

✅Satirical:風刺的な

📝ドジョウによる腸を通した呼吸にヒントを得た

When Takebe and his team were studying the respiration methods of various creatures to develop treatments for respiratory failure in humans, they noted that loaches can breathe through their intestines.

呼吸困難な人への治療の発展を目指し、武部教授と彼のチームは種々の生物の呼吸法を研究した結果、ドジョウが腸呼吸をしている事に着目した。

✅loach:ドジョウ

📝哺乳類も肛門を通して腸呼吸が可能と分かった

“The anus was a natural route for using the intestines for respiration without surgery,” said Toyofumi Yoshikawa, a professor of respiratory surgery at Nagoya University.

In an experiment, the team injected oxygen through the anuses of mice in low-oxygen conditions.

As a result, the mice showed some recovery from respiratory failure and a significant increase in survival rate, proving that mammals can absorb oxygen through their intestines.

「手術なしに腸呼吸を実現する為には、肛門は自然な通路(空気の入り口)になります」と、名古屋大学呼吸器外科の芳川豊史教授は言った。実験では、低酸素状態のマウスの肛門から酸素を吸入した。その結果、マウスは呼吸困難の状況からある程度回復し、生存率が顕著に上がった。つまり、哺乳類も酸素を(肛門から)吸収する事で腸呼吸が可能な事が証明されたのだ。

✅intestine:腸

📝この研究が呼吸困難者の治療に将来役立つかもしれない

There are hopes that intestinal breathing could become a new treatment for respiratory failure in the future.

“The Ig Nobel Prize, which makes people laugh and think, perfectly fits our hopes that more people will take an interest and expand this field of research,” Takebe said.

「腸呼吸」が将来、呼吸困難者の新たな治療法となる希望が見えてきた。「人々を笑わせ、考えさせるというイグノーベル賞(のコンセプト)は、我々の望んでいる事に完全に合致していて、もっと多くの人にこの分野の研究に興味を持ってもらって発展していって欲しいと思う」と武部教授は言った。

3.さいごに~肛門・腸呼吸の研究が将来の医療に希望

武部教授のドジョウの帽子や、“anal breathing”、“breathing through anuses”という言葉を見るとつい笑ってしまいますが、研究の内容をよく知ると、パンデミックの際の呼吸困難者の増加がきっかけであったり、将来的に救急医療に応用される可能性があり、いたって真面目で素晴らしいものでした。

酸素を多く含んだ液体を肛門から取り入れる事で、腸経由で酸素が取り入れられ体内の酸素濃度が上がるというシンプルなもので、腸呼吸が医療に応用される日は早そうだと個人的に感じました。
私は今までこの武部教授の研究を全く知りませんでしたが、そんな研究に日の目が当たるイグノーベル賞は素晴らしいと思います。今後もイグノーベル賞を通して日本人の素晴らしい研究が注目されていって欲しいと願います。

さいごまで読んで頂きありがとうございました

おわり
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※こちらは研究の内容と武部教授の事を更に詳しく知りたい方におすすめの動画です。

YouTubeチャンネル:ANNnewsCH
動画タイトル:イグ・ノーベル賞“お尻で呼吸”呼吸不全の「新たな治療法」へ18年連続で日本人受賞【報道ステーション】(2024年9月13日)
URL:https://www.youtube.com/watch?v=8PdPzkWPXsc

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