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日本人必読!仏教入門書で英語多読~No-Nonsense Buddhism for Beginners by Noah Rasheta

(2024.1.20)

この本はこんな方におすすめ
・仏教における基本のキを平易な英語で勉強したい方。
・仏教のエッセンスを英語で説明できる様になりたい方。
・英語学習中級者向け。目安はTOEIC750点位。

記事の概要
・アメリカで仏教を広める活動をしているNoah Rasheta氏の仏教入門書No-Nonsense Buddhism for Beginnersを読みましたので、本の概要、あらすじ、キーワード紹介、英語の難易度などをまとめます。
・日本人なら何となく理解しているけど説明が難しい、そんな仏教の重要な概念を英語で理解できる良書です。
・書籍から実際の英文を少しだけ引用・和訳します。英語のレベルが自分の読解力に合っているか事前に確認頂けます。

1.はじめに~海外に行くと宗教について聞かれる

私はサラリーマンで、メーカーの海外営業の仕事をしており、主に東南アジアの国々に頻繁に出張しています。アジアの方々と話をしていると、食事の話や家族の話、スポーツの話など、文化全般の事が話題になります。その中で、時々宗教の話をする事もあります。深く突っ込んだ所までは聞かれないにしても、「あなたの宗教は何ですか?」という質問はカジュアルトークの中で普通に聞かれます。私はお寺参りなどに良く行くので、普通に「私は仏教徒で、良くお寺参りに行ってます」と答えるようにしています。また、あなたの国で良いお寺はありますか?とこちらから質問したりもします。
自分の宗教を聞かれて答えられなかったり、無宗教と答えるのもあまり宜しくないかと思いますし、お寺や神社にお参りに行ってお世話になっているのであれば、仏教の基本事項はおさえておきたいものです。そんな風に「仏教の基本を知りたい」「仏教の簡単な入門書を読みたい」なおかつ同時に「英語の学習もしたい」という方はこの本を読めば安心です。仏教に関する必要最低限の知識を、英語学習しながら得られます。

仏教は特定の存在を崇める宗教ではなく、教義に対して個々人がそれを実践していくというものですので、他の宗教とは異質ですが懐が広く、教義を深く実践するにしろライトに実践するにしても同じ仏教徒です。
長くなりましたが次章より仏教入門におすすめの洋書を紹介していきます。

2.本の概要|No-Nonsense Buddhism for Beginners by Noah Rasheta

題名 No-Nonsense Buddhism for Beginners

副題:Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings

著者 Noah Rasheta
出版社 Althea Press
出版年月日 2018年5月1日
ページ数 147ページ
No-Nonsense Buddhism for Beginners|Noah Rasheta (著)
created by Rinker

・あらすじ

この書籍、No-Nonsense Buddhism for Beginnersは4つの章から成っています。パート1はブッダの生涯、2は仏教の核となるコンセプト、3は重要な教義、4は教義の実践方法となります。日常生活で誰もが経験するであろう事柄を例に仏教における考え方や物事の捉え方を解説してくれるので、非常に分かりやすいです。仏教の教えを簡潔に且つ全体的に把握するのに最適な一冊です。

作者のNoah Rasheta氏は、仏教に関する本を100冊以上読み、アメリカで仏教の普及活動をしている方です。本書は仏教の事が全く分からない方でも読める様に書かれた、どなたにもおすすめできるやさしい書籍です。

・キーワード~仏教における重要概念

この章では、No-Nonsense Buddhism for Beginnersで出てくる仏教における重要概念のキーワードを以下に紹介します。

Siddhartha Gautama:ゴータマ・シッダールタ。お釈迦さま。
Three poisons:三毒。「貪瞋痴」の仏教で毒とされる概念。
Eightfold path:八正道。涅槃に至るための8つの実践徳目。
Awakening:目覚め。
Enlightenment:悟り。
Dharma:ダルマ。仏教の教義。
Nirvana:涅槃。悟りの境地に達した生死を超えた世界。
Karma:行為とその結果として蓄積される宿命。業。
Meditation:瞑想
Chanting mantra:読経。お経を読み上げる事。

・洋書の英語レベル、難易度

洋書 No-Nonsense Buddhism for Beginners英語の難易度は英語学習中級者向けです。TOEICスコアの目安は750点位かと思います。読みやすい平易な英語で書かれており、日常に即した分かりやすい例示を交えて仏教の教えを解説してくれる良書です。

・本の感想~英語多読でのおすすめ度は星5/5つ中

洋書 No-Nonsense Buddhism for Beginnersおすすめ度は満点の5つ星です。私自身が内容に興味・関心があった事が大きいですが、非常に読みやすかったですし、もう一度読み返して深く覚えたいと自然に思える素晴らしい書籍です。

本の中で個人的に気に入ったエピソードを1つ紹介します。例えばあなたが車で高速道路を運転中、突然別の車に横から割り込みされて急ブレーキを踏まないといけない状況になったらどう感じますか?「馬鹿野郎が急に割り込みしてきやがった」と思ってクラクションの一つでも鳴らすのが普通の反応でしょう。しかし、割り込みしてきた車の運転手が馬鹿野郎だとなぜ分かるのでしょうか?もしその人が運転中に突然ショッキングなニュースを聞いて気が動転していたとしたらあなたの受け止め方は変わりますか?もしくはその運転手が突然の体調不良で急いで病院に行かないといけない状況だったとしたらどうでしょう?
この例えの中で起きている事は、運転中に前に入り込まれた、という事 1点のみです。仏教においては物事をあるがままに受け止め、雑念を交えずに流していく事が良しとされ、それが生きていく上での苦悩を軽減していくコツであると捉えられます。
この車の例えは仏教の良い所をうまく表している感じがして個人的にとてもお気に入りです。

3.書籍から英文引用・和訳|No-Nonsense Buddhism for Beginners by Noah Rasheta

この章では書籍から実際の英文を抜粋して、和訳していきます。ご自身の英語力に見合ったレベルなのか、内容に興味を持てそうか等を確認頂き、実際に本を読むかどうかの判断材料にして頂ければと思います。

📝冒頭より作者のことば。この書籍の目的

I try to bring the topics I’m discussing down to earth by giving you examples from everyday life. Some of these concepts can seem a little abstract, so my hope is that the stories I share will demonstrate how Buddhist teachings can reveal themselves in your day-to-day experience.

Rasheta, Noah. No-Nonsense Buddhism for Beginners: Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings (English Edition) . Althea Press. Kindle 版.

議論するトピックに関して、日常生活の例を出して地に足の着いたものになる様つとめています。やや抽象的な概念があるので、それらの小話によって、仏教の教えがいかに日常体験と結びついているのかを示したいと考えています。

📝こちらも作者のことば。書籍の目的(2)

My hope is that you’ll be able to gain a general overview of Buddhist ideas and teachings from this book, with the understanding that teachers in other traditions may have different ways of explaining some of these concepts.

Rasheta, Noah. No-Nonsense Buddhism for Beginners: Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings (English Edition) . Althea Press. Kindle 版.

この本から一般的な仏教の考え方と、教義の概要を体得して頂く事を望みます。異なる文化を持つ教師がそれらのコンセプトを理解し、様々な方法で説明頂ける様になればと思います。

📝上述した車の例えのくだり

What if he or she was having a medical emergency? Would any of those scenarios alter the feelings you experienced in this scenario? Probably so. The reality of the situation is that a car cut you off, and that’s all you know.

Rasheta, Noah. No-Nonsense Buddhism for Beginners: Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings (English Edition) (pp.6-12). Althea Press. Kindle 版.

彼または彼女が医療的な緊急事態にあったらどうでしょうか?この場合においてそういった事が、あなたが抱いた気持ちを変えますか?おそらく変わるでしょう。この状況における事実としては、車が割り込んだ、ただそれだけです。

📝Buddhaとは何者なのか。

Buddha is a title that was given to a man named Siddhartha Gautama. Siddhartha lived around 500 BCE in northern India and what is now Nepal.

Rasheta, Noah. No-Nonsense Buddhism for Beginners: Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings (English Edition) (p.5). Althea Press. Kindle 版.

Buddha(ブッダ)とはゴータマ・シッダールタという名の男に与えられた位・身分の事だ。シッダールタは紀元前500年頃にインド北部(現在のネパール)に生きていた。

📝仏教が目指すもの

We know that they center on two main themes: the problem of human suffering and the methods that can bring about the cessation of suffering.

Rasheta, Noah. No-Nonsense Buddhism for Beginners: Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings (English Edition) (p.5). Althea Press. Kindle 版.

The aim of Buddhism is to help us understand the nature of reality and suffering and let go of the causes of suffering.

Rasheta, Noah. No-Nonsense Buddhism for Beginners: Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings (English Edition) (p.15). Althea Press. Kindle 版.

仏教は主に2つのテーマを中心に据えている:人間の苦悩とその苦しみを断つ方法の実践だ。

仏教の目的は自然の摂理と苦しみへの理解を深め、苦悩の要因を取り除く事にある。

📝教義を実践する事の大切さ

The Buddha encouraged his followers to test his teachings for themselves in their own lives. As you read through the rest of this book, I encourage you to examine these teachings, put them into practice, and determine for yourself if they are relevant to you.

Rasheta, Noah. No-Nonsense Buddhism for Beginners: Clear Answers to Burning Questions About Core Buddhist Teachings (English Edition) (p.22). Althea Press. Kindle 版.

ブッダは弟子たちに、自分自身の生活の中で教えを実践する様に奨励した。この本を読み進めていくにつれ、自分に関わるものと思えばあなた自身が教えを実践・実行し、決断して頂く事をおすすめします。

4.さいごに~多くの日本人に必読の書

この記事では仏教の入門書、No-Nonsense Buddhism for Beginners (by Noah Rasheta)について、本の概要、あらすじ、キーワード紹介、英語の難易度などをまとめました。

仏教の教義の抽象的な概念を平易に解説してくれる書物で、なおかつ英語もやさしく書かれているので、日本人必読の一冊と言っても大げさではないと思います。私自身また読み返して理解を深めていきたいと思える大切な一冊となりました。少しでも興味を持って頂けたら実際に読んで頂く事をおすすめします。
最後まで記事を読んで頂きありがとうございました。

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おわり
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